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株式会社アダストリア 様

需要予測支援システム「Forecast Pro」

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株式会社アダストリア 様

アパレル業界では高精度な需要予測が求められている反面、なかなか実現できないのが現状である。トレンドの変化スピードが速く、製品のライフサイクルが短い。
実績データを長期間にわたって蓄積できないため、高い精度を提供できないとされていた。しかし、データの組み合わせ方を工夫することで需要予測の有効性が証明できるのではないか。使い方を工夫することで、需要予測データを新たな用途に活かすことができないか…。
このように考えて、需要予測データをユニークに活用しているのが、アパレル業界で劇的な成長を達成している株式会社アダストリア様である。
一般に需要予測の用途は、在庫の適正化、過剰生産やビジネスロスの防止、中には販売計画や人員配置などに使われることも多い。いずれにしても、不透明な未来を読む基礎データとして使われる。
しかし、アダストリア様では需要予測値を算出して、予実管理の指標データの1つとして活用する方法に取り組んだ。予実管理とは、あらかじめ計画した販売目標と実際の販売実績を比較して、必要に応じて対策を打っていく手法だ。だが、目標の設定は経営者や担当者の主観である。この点、日立ソリューションズ東日本の提供する需要予測支援システム『Forecast Pro』が算出するデータは販売実績に基づいた、客観的な予測値であり、その製品のもつ販売のポテンシャルを表すことができる。
同社では4回に及ぶ綿密な評価を繰り返し、『Forecast Pro』の精度を確認し、採用に踏み切った。検証に当たった日立ソリューションズ東日本のアナリストの能力を高く評価している。

需要予測支援システム「Forecast Pro」の導入のポイント

  • 導入が難しいとされたアパレル業界での需要予測値の活用
  • 予実管理の1つの指標『販売のポテンシャル』として需要予測値を活用
  • 過去データの組み合わせを工夫して予測の精度を向上
  • 予測手法をシステム側が自動で選択し最適な予測値を算出

需要予測支援システム「Forecast Pro」の導入効果

  • 対象とする商品の『売れるはずのポテンシャル』として明確化
  • 各支店別やエリア別の売上予測算出にも対応
  • 値引きやキャンペーン、仕入の参考値に活用
  • 客観的なデータによる意思決定の精度の向上

お話を伺った方

需要予測Forecast Pro導入事例株式会社アダストリア様

【写真左】株式会社アダストリア 情報システム部長 穴田 浩一 氏
【写真右】株式会社アダストリア 情報システム部 マネジャー 佐藤 孝祐 氏

マルチブランド・マルチカテゴリで増収増益

「グローバルワーク」「ニコアンド」「ローリーズファーム」など、21のブランドを国内外で約1,400店以上展開するファッションカジュアル専門店チェーン株式会社アダストリア様。アパレルに加え、バッグ、シューズ、キッチン雑貨や家具など、暮らしをとりまくさまざまなカテゴリーで、お客様に最適な組み合わせを提案している。
2016年2月期決算では売上高が2,000億円を突破。営業利益も実質的に過去最高を記録して注目された。創業以来、幾度もビジネスモデルの変革を実行し、挑戦し続ける企業文化も特徴である。
その挑戦の1つが、2016年4月に発表した中期経営計画の「3ヶ年計画」だ。「最新テクノロジーの活用によるビジネスインフラの強化・効率化」を重要な戦略として掲げ、ビッグデータの活用やAIの導入など、店舗とウェブの両方に相乗効果をもたらすシステム構築を目指している。

属人化されている業務の標準化

需要予測Forecast Pro導入事例アダストリア様 穴田氏
穴田氏

同社は、企画から生産、物流、販売までをワールドワイドで自社展開する「グローバルマルチブランドファッションSPAカンパニー」を明確に打ち出した。

そのため、グローバル企業の登竜門であるとの考えから、社内の売上目標を5,000億円と掲げている。
--「2.5倍の売上目標です。だからといってスタッフの数を2.5倍にすることはできません。最小限のスタッフの増加で売上を達成しなければいけない。そのためには、今いる優秀な社員のノウハウの共有化、属人化されている業務の標準化、業務の効率化などのために、デジタル化・IT化の推進が急務となっています」と、情報システム部長 穴田浩一 氏は説明する。

その属人化されている業務に売上予測があった。企画した商品がどれぐらい売れるかの予測を立てて、販売に必要な各種計画を立案していく。
仕入があり、生産があり、流通があり、スタッフの配置などがそれにともなって決定される。
事業責任者が立てた売上目標を現場で細分化し、各商品の売上に配分していく。新製品も、目標を達成するためにあらかじめ販売数量を予測し、具体的な目標値を設定する。

さらに、同社では予実管理も重視していた。あらかじめ定められた予算(目標)と実売額を比較して、追加生産計画や、値引きロス改善をしていく。
この予実管理に使われる指標として、同社では予算目標と実売額のみならず、売上予測値を参考としていた。予算目標はあくまでも事業責任者や営業担当者が立案した目標であって、信頼性の高い需要予測に裏づけされたものではない。リアルタイムな販売実績データを元に需要を予測し、迅速で柔軟な対応が求められるのである。

売上予測システムの検討

この需要予測に穴田氏は課題を感じていた。

1つ目が、既存商品の売上予測のノウハウ。
過去の売上げデータやトレンド、天気等により、予測するのだが、これは担当者の経験とカンに依存していた。ベテランの域に達した社員でなければできない。この技術を標準化し、誰にでもできるようにしなければならないと考えていた。

--「カンや経験をロジックにして、会社の資産にしなければなりません。社員が退社したらなくなってしまうような技術属人化ではいけません」(穴田氏)

2つ目が、商品のポテンシャルを推し量る指標の算出。
その商品が本来どれだけ売れる力があるのかを明確にし、それと現状の販売額を比較して、体制やプロモーションはその最大値を実現しているかを評価しなければならない。
例えば、高すぎる目標に対して未達であっても、指標を越えているのであれば現場の努力を認めることになり、反対に、予算を達成していてもポテンシャルを達していなければ新たな施策が必要となる。
このポテンシャルの指標となるのが需要予測であった。

3つ目が、目標値の存在しない様々な切り口での予実管理である。
様々な切り口でのSPAモデルでは、MD・商品・生産・支店・店舗など複眼的に分析する必要がある。
それぞれのプロの眼で、分析をしているが、適時適切な切り口で見ていく必要がある。しかし、そのすべてに目標を持つことは柔軟性を損ねる。そんな時に需要予測を予算目標として利用できないかと考えていた。
これらの課題認識を踏まえ、穴田氏は各社の需要予測システムの検討を開始した。

分析アルゴリズムを『Forecast Pro』から提案

需要予測Forecast Pro導入事例アダストリア様 佐藤氏
佐藤氏

そのころに出会ったのが日立ソリューションズ東日本の提供する需要予測支援システム『Forecast Pro』であった。場所は2015年10月に東京国際フォーラムで開催された「Hitachi Social Innovation Forum 2015」。

-- 「予測分析のアルゴリズムが複数搭載されており、その選択をシステム側で自動にて行い、最適な予測値を導き出せるところがポイントでした。こちらは統計の素人ですし、これから勉強する時間も十分に用意されていません。『Forecast Pro』であれば使いこなせると考えました」と穴田氏は採用の理由を語る。

--「こちらからの質問や疑問にもスピーディに的確に応えてくれました。操作性も優れています。レスポンスも十分でした」と、情報システム部マネジャー 佐藤孝祐 氏も印象を語る。

競合はなかったのだろうか。


--「需要予測製品としては競合を意識しませんでしたが、需要予測製品の場合はAIやマシンラーニングが競合になると思います」と、穴田氏は指摘する。

需要予測や適正在庫の維持は、AI(人工知能)に切り替わっていく。しかし、AIはマシンラーニングをベースとしているため、どのような過程から結果を推論したかわからない。ブラックボックスになっているのだ。

--「そこで、AIを導入する前に『Forecast Pro』を使って、どのようなデータを与えると、どのような予測が出るかをあらかじめ勉強しておくことにしました。これも『Forecast Pro』を導入した理由の1つです」(穴田氏)

『Forecast Pro』の検証を開始

穴田氏は、『Forecast Pro』に注目し、2016年早々に日立ソリューションズ東日本に検証を依頼した。過去の販売データを与え、『Forecast Pro』で推論し、それが実績データとどのように異なるのかを評価するのである。検証には日立ソリューションズ東日本が提供する『データ分析サービス』を活用し、プロのアナリストが対応した。

与えたデータによって結果の異なることがわかり、さまざまな切り口で検証を繰り返し、結果検証は計4回に及んだ。

--「4回の検証実験で、ほぼ使えるめどが立ちました」(穴田氏)
2016年4月から導入し、同年8月から需要予測値を算出している。

--「『Forecast Pro』は2つの側面から利用しています。1つは新製品の需要予測。ただ、これはあまり精度が高くないため参考程度の情報としています。もう1つが最新の販売実績データを利用したリアルタイムな販売需要予測。これがメインとなる導入の目的で、予実管理の参照データとして活用しています」(穴田氏)

後者は大きく3つのスパン、1週間後、1カ月後、3カ月後を出している。1週間後は週末の売れ行き状況を確認するため、1カ月後は値引きやセール、販売キャンペーン用の参考データに、3カ月後は発注の参考データとして利用している。

意思決定の精度を向上

需要予測Forecast Pro導入事例アダストリア様 穴田氏

-- 「人手では出していなかった全製品の予測値を短時間で算出できるようになりました。しかも客観的なデータです。意思決定の精度が確実に上がったと思います」(穴田氏)

同社では5,000億円を社内目標として事業拡大を進めている。

-- 「現状は2,000億円で利益率は8%です。この利益率を維持したまま5,000億円を実現しようとしています。『Forecast Pro』はこのチャレンジに必要なツールだと思います」と、穴田氏は期待する。

また、同社では「支店制度」を展開中だ。従来よりもきめ細かな管理ができる。

--「これもあって各支店別、エリア別の売上予測も出しています。このほか、来客数の予想や客単価の予想もできるのではないかと考えています」と、穴田氏は今後の展開を語る。

--「検証や導入に向けたサポート体制が充実していて大変助けられました。とりわけアナリストの方にはお世話になりました」と佐藤氏は語る。

また、佐藤氏は『Forecast Pro』を検討している方々に対して次のようにアドバイスした。

--「スモールスタートをお薦めします。2~3カ月とにかく使ってみることです。日立ソリューションズ東日本の検証サービスもお薦めします」(佐藤氏)

需要予測が難しいと云われているアパレル業界。そんな中で同社は『Forecast Pro』の能力を生かして、事業の拡大に挑戦している。

お客さまプロフィール

需要予測Forecast Pro導入事例 アダストリア様ロゴマーク

社名

株式会社アダストリア

設立

1953年10月22日

本社

〒100-6609 東京都千代田区丸の内1-9-2
グラントウキョウ サウスタワー10F

資本金

2,660百万円

従業員数

正社員4,760名

事業内容

衣料品・雑貨等の企画・製造・販売

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