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Hitachi

日立ソリューションズ東日本

フォーレスト株式会社 様

需要予測支援システム「Forecast Pro」

■ お客様インタビュー

フォーレスト株式会社 様

ネット通販の競争力を左右するものに、商品がお客様に届くまでの「納期」がある。注文してから納品まで日数がかかるようでは、他サイトとの競争に勝つことはできない。だからといって、過剰な在庫は利益を圧迫する。ここで重要となるのが正確な需要予測だ。
需要予測を勘や経験に頼っていては、適正在庫の維持が困難である。このため、事務用品のネット通販フォーレスト株式会社様(以下、フォーレスト様)が利用しているのが日立ソリューションズ東日本の提供する需要予測ソリューション『Forecast Pro』だ。
同社では取扱商品数1万点を超えたころから、人間系での需要予測は不可能と判断して、『Forecast Pro』を採用。2021年2月現在で取扱商品数は約20万点におよび、全品を『Forecast Pro』で需要予測し、そのほぼ全ての商品において自動発注を実現している。およそ20年間にわたり『Forecast Pro』を使用しており、ほとんどトラブルなく稼働していると、高い評価を得ている。

導入のポイント

  • 中堅ネット通販会社による需要予測システムの検討
  • 取扱商品数が1万点を超え2003年に『Forecast Pro』を採用
  • 2008年にシステム強化、発注機能を追加して需要予測から発注までを自動化
  • 適正な予測モデルの自動選択やイベント情報を考慮する機能を評価し、採用を決定

導入の効果

  • 需要予測は毎週1回のバッチ処理、先4週間分を予測し、発注量算出のベースとして活用
  • 補正処理は毎日1回バッチ処理
  • 20年近く『Forecast Pro』で需要予測、ほとんどトラブルなく稼働
  • 20万点全てを『Forecast Pro』で需要予測し、そのほぼ全ての商品について自動発注
  • 発注業務に関わる人数を増やすことなく取扱商品の増加に対応 (2021/04/30時点 30万点を超えた)

お話を伺った方

フォーレスト株式会社 磯辺和重 氏

■ フォーレスト株式会社 福岡システム開発室 取締役 磯辺和重 氏

創業30周年のネット通販の老舗

フォーレスト株式会社 磯辺和重 氏

コロナ禍による巣ごもり消費や、店員との接触を避けた買い物の増加から、ネット通販が活況を見せている。このネット通販において、黎明期から業界をリードしてきたのがフォーレスト様である。
同社の創業は1992年7月。コピー用紙をメインに通販事業をスタートさせ、OA用紙、文具、事務用品、オフィス家具、ユニフォームや名刺などのオフィス用品、店舗用品、作業用品へと取扱商品を拡大させていった。
1997年4月にはオフィス用品通販カタログ第1版を発刊し、2000年9月には個人向けの通販を開始。オフィス用品通販サイト「Forestway」をオープンしたのは2000年11月、2009年12月には個人向け通販サイト「ココデカウ」をオープンしている。現在では楽天市場、Yahoo!ショッピング、ポンパレモール、Amazon、au PAY マーケット、dショッピングにも出店。2021年現在の取扱商品数は20万点におよぶ。
同社で支持されているのが、低価格とスピード納品だ。

--「掘り出し物が多いということで、利用者に喜ばれます。大量注文の特価では、他社に負けないものがあります」と、磯辺氏は紹介する。

そしてもう1つの魅力がスピード納品だ。

--「ネット通販はスピードが命。届くのが早いと、多くの方から驚かれています。大手同業他社とは商品点数が違いますから、価格とスピードを強みにしています」と磯辺氏は笑顔を見せる。

17時までの注文であれば、即日発送当日納品する。埼玉県川口市に自社倉庫があり、東京23区と埼玉の一部は自社倉庫から発送が可能だ。これらが評判となり、楽天ショップ・オブ・ザ・イヤーを授賞したこともある(2017年文房具部門のジャンル大賞)。

取扱商品数が1万点以上となり『Forecast Pro』を導入

取扱商品数が1万点を超えたのは、個人向け商品の販売も手がけた2000年過ぎのことである。

--「1万点を超えてきて、その後も取り扱い商品点数が次々と増えていく中でとても人手による需要予測は困難になりました。そこで2002年から2003年にかけてシステム構築したのが『Forecast Pro』による需要予測システムです。当初はシステム構築を外注しており、その外注先からの紹介で『Forecast Pro』を導入しました。稼働開始時点では商品点数は3万点を超えていました。」と、磯辺氏は振り返る。すでに20年近く活用していることになる。

システム導入当初は、バイヤーが『Forecast Pro』の需要予測値を参考に発注点を決め、それを下回ると発注をかけていた。
ところが、Web注文が増え、取扱商品数が増えてくると手作業での発注も限界となった。そこで2008年には『Forecast Pro』を最新版にバージョンアップするとともに、発注処理と連携して、需要予測から発注までを自動化させた。この2008年のシステム強化から内製化に切り替えている。

--「商品の需要予測と発注は当社の主幹業務であり、頻繁にシステムの改修があります。その度に外注していると時間もかかるし、コストもかかります。そこで、2008年は内製化に踏み切ったわけです。」(磯辺氏)

使用実績の評価から『Forecast Pro』を継続して使用

フォーレスト株式会社 磯辺和重 氏

需要予測システムの再構築で、ツールの見直しをしたのだろうか。

--「見直しはしていません。それまで大きなトラブルもなく妥当な予測値をあげてきましたので、これを評価しました。」と磯辺氏は答える。

『Forecast Pro』による需要予測は週に一回のバッチ処理である。4週間分を週別に予測して、平日や土日の販売比率をもとに、日別に按分し、発注基準や発注量算出のベースにしている。さらに企業向けと個人向けでは需要傾向が異なるため、按分比率はそれぞれで設定・管理している。これらの処理を週1回でローリングし、毎日1回予測値が乖離していると思われる値を補正する処理を実行している。
2021年2月現在で20万点全てを『Forecast Pro』で予測し、そこで算出された需要予測値をベースに発注数量を算出、定番商品についてはほぼ人間系で補正することもなく、定番商品以外でも8割以上は人間系で補正することなく完全自動発注化を実現している。
需要予測システムから算出される需要予測値をベースに、システムまかせで発注して、これまで大きなトラブルはなかった。

--「予測は外れるものです。外れた時に要因を分析して、場合によっては、これは外しても仕方ないと割り切ることも必要。次ははずれないように補正できるようにすればいい。需要予測システムの主な目的は、人間によるミス(人災)を軽減することです。そして機械の力を借りて、人的リソースを適正配置するというスタンスです。(人間の力が生かされる業務へのシフト)」と補足する。

実績データの補正や需要予測システムの癖を把握し需要予測の精度を向上

需要予測は奥が深く、システムを導入しても効果を思うように引き出せないネット通販会社が多い。そのような中で、フォーレスト様は社内のノウハウを20年にわたって蓄積し、『Forecast Pro』の持つ能力を最大限に引き出している。その中のいくつかを紹介してもらった。

【 例外値の補正 】
キャンペーンなどにより、突発的に売上数量が伸びるときがある。機械は例外を例外として認知できないことから、これが続くと予測値のブレが次第に大きくなっていく。このための補正は定期的に実行するようにしている。

【 併売商品を考慮した在庫管理ランク付け 】
売れる頻度が少ないからといって在庫管理ランクを落として、在庫を少数に抑える商品もある。ところが、その商品とセットで販売される商品の売上に影響が出てしまうことがあり、併売商品がある場合は在庫管理ランクの付け方には注意を払っている。

【 トレンドの見極め 】
需要予測システムは、トレンド(上昇・下降傾向)を自動的に抽出するが、トレンド変化の度合いにより追従が遅れる場合がある。トレンド変化を迅速に追従できなければ、品薄や過剰在庫になる危険性がある。このような場合は、発注量を補正している。

【 欠品の落とし穴 】
欠品が発生してしまうと、単に売れなかったという結果だけが残ってしまい、需要予測する際の入力情報としては適正ではない。本来なら3個の需要があるのに、倉庫に1個しかないと、1個しか売れない。これによりシステムは需要1個の商品だと判断してしまい、延々と販売チャンスが失われる。

--「以上のような対応のために、需要予測の前後で実績データや発注量を補正していますが、結構な手間がかかります。システム化はある程度行っているのですが、補正値をより適正にできるように自動化するかが、今後の課題となっています。」と磯辺氏は残っている課題を語る。

取扱商品数40万点を目指し『Forecast Pro』に期待

フォーレスト株式会社 磯辺和重 氏

同社ではさらに文教・研究所向けの理学機器の取扱いに着手しており、取扱商品数は一気に40万点に増加する。

--「これでもまだまだ足りません。今まで以上の拡大を目指しており、80万点の取扱いのめどが立っています。」と、磯辺氏は意欲を見せる。

そのためには解決するべき課題も多い。
たとえば、個人向け(B to C)の商品は予測が難しい。企業向け(B to B)は季節や価格で左右されることはあっても、趣味・嗜好で選ばれることはない。しかし、B to Cは、テレビの特集やSNSでの噂、有名人の一言で、売れ行きが跳ね上がる。

--「トレンドに反応しています。この一時的な変動を補正せずに放置しておくと、次第にブレが激しくなってしまいます。」と、磯辺氏は語る。

加えて、他社の動きもある。同じモール内で大がかりなキャンペーンをしているサイトがあると、こちらの売上にも影響がある。

--「モール自体のイベントにも左右されます。そのあたりをどうにかつかめるようになってきました。取扱商品数は増加しても、人手を増やすつもりはありません。人を増やすことなく取扱商品数を増やすことのできるのが『Forecast Pro』の大きなメリットです。」と磯辺氏は強調する。
40万点の取扱いに向けて、『Forecast Pro』に大きな期待がかかっている。

お客さまプロフィール

社名

フォーレスト株式会社

設立

1992年7月

本社

〒330-0844 埼玉県さいたま市大宮区下町2丁目1番1号 大宮プライムイースト3F

資本金

9,000万円

従業員数

265名(内正社員 72名)

事業内容

文具・事務用品、オフィス用品・家具、店舗用品、日用品 などの通信販売、一般貨物運送・倉庫業

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