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日立ソリューションズ東日本

クオール株式会社 様

在庫管理・在庫削減なら「SynCAS PSI Visualizer」

クオール株式会社 様

在庫管理では全ての商品に目が行き届かず、欠品は許されないものの、過剰在庫までは把握できないことが多い。これは調剤薬局も同じことだ。薬剤師は調剤業務が主な仕事であり、在庫管理にかけられるリソースは限られている。
しかし、流通小売業界は、合併やM&Aの影響で環境の変化が激しく、さらに業界地図も変わっており、必死の生き残り策が模索されている。かつては大目に見られていた過剰在庫も、削減の努力が不可欠になった。
そこで、大手調剤薬局チェーン クオール株式会社様は全社サプライチェーン改革に取り組み、その中心的な役割を担うのが店舗在庫の適正化だった。そして、同社の選んだツールが日立ソリューションズ東日本の生販在調整・在庫可視化ソリューション『SynCAS PSI Visualizer』であった。数字ではなくビジュアルなグラフとして表示することで、在庫の抱えている課題が目に飛び込んでくる。『SynCAS PSI Visualizer』を核に同社のサプライチェーン改革が進められている。

導入のポイント

  • 全社サプライチェーン改革による生き残りと成長戦略への挑戦
  • 在庫適正化のために『SynCAS PSI Visualizer』を採用
  • 実データでデモンストレーション、ビジュアルな在庫確認を評価

導入の効果

  • パイロット店舗で短期間における在庫適正化に成功
  • エリアリーダーを配して複数店の在庫を管理
  • 在庫の可視化により全社における在庫の課題と解決の方向性を把握

お話を伺った方

お話を伺った方

クオール株式会社 管理本部 情報システム部
開発グループ 統括主任
野月渉史 氏

総合ヘルスケアカンパニー クオール

クオール社様インタビュー野月様
野月氏

国策である医薬分業により、1990年代から薬局で調剤して薬を受け取る形態が急速に進んだ。当初は小規模な調剤薬局がほとんどだったが、店舗の統合などによるチェーン展開が見られるようになった。その代表的な1社がクオール様だ。

同社は2018年10月にホールディング化し、店舗数は約800店、売り上げは1448億円、従業員は5,000名を超える。(いずれも2019年3月31日現在)
調剤薬局事業の他、病院へ情報提供をするMRの派遣業も展開。ローソンやビックカメラとの協業による、異業種連携薬局も話題となった。新規事業として医薬品製造へ進出するなど「総合ヘルスケアカンパニー」を目指して、積極的な活動を続けている。

--「今、調剤薬局は大きな転換期を迎えています。」と、クオール株式会社 管理本部 情報システム部 開発グループ 統括主任 野月渉史 氏は強調する。

すでに調剤薬局は飽和状態にあり、待ちの営業から攻めの営業が求められている。診療報酬は恒常的に削減が進められており、今までと同じことを繰り返していては利益を維持することが困難になる。お客様に選ばれるための差別化が必要とされているのである。

在庫適正化への取り組み

差別化と成長戦略の1つとして、同社の取り組んだのがサプライチェーン全体の再構築であった。店舗在庫の適正化は、このサプライチェーン改革の核となるプロジェクトである。

--「薬局なので欠品は許されません。だからといって、過剰在庫はよくありません。しかし、薬剤師は調剤業務が主な仕事のため、在庫の適正化はどうしても優先順位が低くなりがちです。」と、

野月氏は説明する。

在庫適正化の必要性は早くから指摘されていたが、課題として議題にあがるようになったのは5年ほど前のことになる。在庫管理システムを刷新して、在庫量を確認できるようになったが、それが数値の羅列になって、なかなか頭に入って来ない。忙しい現場のスタッフでも在庫の状況を一瞬で確認できるツールが必要とされた。具体的にソリューションを探し始めたのは2017年のことになる。

3店舗の実データで評価し『SynCAS PSI Visualizer』に決定

2017年5月に『SynCAS PSI Visualizer』が有力な候補の1つとなり、実データで評価することになった。

--「3店舗を選んでデータを渡しました。調剤薬局はいくつかのタイプにグルーピングできるのですが、当社の場合3店舗でカバーできると判断しました。」(野月氏)

この結果を関係役員へプレゼンテーションして、採用の方針が決定した。

--「プレゼンテーションを受け、欠品の恐れのあるものや滞留在庫、過剰在庫を指摘していただきました。それが的確で、医薬品に精通していない方でも在庫の良し悪しを判断できることがわかりました。」(野月氏)

薬剤師は、常に医薬品と接しているため、感覚で現在の在庫量を把握、欠品を出さないように気をつけているが往往にして過剰在庫となりがちである。現場レベルでは在庫の数値一覧表を見せられても、瞬時の判断が難しい。ビジュアルに目に訴え、直観的に判断できるものでなければならない。

--「求めていたのはデータに裏打ちされたインテリジェンスな在庫管理です。その場で課題を見つけることができ、対策を打つことのできるのが『SynCAS PSI Visualizer』でした。」と、野月氏は語る。

新人でもベテランと同等の在庫管理が可能

クオール社様インタビュー野月様

2018年3月に導入が決定し、翌4月に構築に着手、7月からはテスト稼働が開始されている。

--「ファーストステップとして1店舗をパイロット店として選別し、導入しました。」と野月氏は説明する。

その店舗は担当者が変わったばかりで、過剰在庫が数値として現れていた。新人の担当者が店舗の状況を把握できず、混乱も加わり、欠品をなくす目的で多めに発注していたと思われる。

この担当者に『SynCAS PSI Visualizer』を見せ、在庫適正化を情報システム部門の野月氏から促した。効果はすぐに現れ、慣れていた前担当者と同等の在庫数量に戻すことができた。

--「在庫量が急激に下がっていきました。新人でもベテランと同等の管理ができることがわかり、使える手応えを得ることができました。」と、野月氏は振り返る。

その後、10店舗ほどあるエリアに1人のリーダーを配置して、そのリーダーがまとめて在庫管理を担当する手法を試している。

--「そのリーダーは事務職であり、薬剤師ではありません。たとえ薬剤師ではなくても在庫管理が可能であることがわかり、このやり方で水平展開できるかと検討しているところです。」(野月氏)

在庫品目は店舗あたり2000~3000アイテムほどである。
エリアリーダーを選出して、在庫管理を進めているが、試行錯誤の段階だとも言う。

--「在庫適正化の取り組みを通して、医薬品の7~8割をカバーするAランク品は、店舗ではなく本部センターで在庫管理し、商品発注することが適しているとも見えてきました。適正在庫を維持できればいいのであり、誰がやるのかではありません。」と野月氏は可能性を口にする。

全社的なサプライチェーン改革の推進

クオール社様インタビュー野月様

--「時間をかけているのは他のプロジェクトとの連携もあるからです。」(野月氏)

『SynCAS PSI Visualizer』を導入したことで、全社の在庫管理の課題が判明すると同時に解決の方向性も見えてきた。そこで、店舗在庫の管理だけではなく、サプライチェーン全体の再構成に着手している。

--「発注から入庫、管理、調剤、お客様への納品に至るまでの、すべての流れを可視化するプロジェクトです。『SynCAS PSI Visualizer』はその核となるソリューションです。」と、野月氏は訴える。

そこには需要予測も必要となり、AIの採用も検討されている。これはクオール様1社の取り組みに限らず、業界としての医療費削減につながるかもしれない。

在庫は数字だけを並べられても理解に時間がかかる。可視化することによって気づきが与えられ、正しい判断ができる。調剤薬局の中で一部の人間だけの技術とされていた在庫管理が『SynCAS PSI Visualizer』によって可視化され、時間に追われる現場のスタッフや本部の管理部門の人間でも判断ができるようになった。
その気づきが全社的に広がり、サプライチェーン全体の再構築につながり、クオール様の成長戦略を支援している。

お客さまプロフィール

社名

クオール株式会社

設立

2017年10月31日

本社

〒105-8452 東京都港区虎ノ門4-3-1 城山トラストタワー37階

従業員数

正社員3,181名・臨時雇用者1,388名(2019年3月31日現在)

事業内容

調剤事業を中核に、製薬企業向けBPO受託事業(Business ProcessOutsourcing)など医療周辺事業

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SynCAS PSI Visualizer
  • 製品の特長などをまとめた製品紹介資料
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    効率的な在庫コントロールを実現した「消費財メーカーA社様」、
    在庫を約30%も削減した「オリンパス様」、半年で在庫を約20%も削減した「大倉工業様」など

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