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日立ソリューションズ東日本

第2回 在庫管理・需給調整の方法
「新製品の需給調整・需要予測の具体策」

在庫管理・需給調整の方法コラム

【 価格や見積もりについてのお問い合わせ 】

在庫の問題は過剰な在庫を持たないこと、絶対に欠品を出さないこと。すなわち、適正在庫を保つことができれば、相反する2つの課題を解決できます。
ここで必要となるのが、正確な需要予測。「経験やカンに頼ることなく、データに基づく精度の高い需要を予測する」、そしてそれに合わせて生産指示を出します。

ところが、この「データに基づく」というのは、すべての製品に適用できるわけではありません。
新製品の場合、過去データが存在しません……。
やはりここで生きてくるのは「経験やカン」なのでしょうか?

過去データがない!営業の販売計画が過大!どうやって在庫調整すべきか?

新製品の需要予測の課題「過去データがない!類似データもない!」

需要予測システムは優秀になり、過去のトレンドや季節性を自動的に読み取り、精度の高い予測を可能とします。しかし、これらは豊富な過去データがあって初めて機能します。潮流となっているAI(人工知能)もデータがあって学習が可能となります。

ところが、新製品はどうでしょうか。これらは過去データがありません。ただ、旧バージョンの製品や類似品があれば別です。それら過去のパターンから予測できるかもしれませんが、中にはそれら類似データさえない場合があります。いったいどうすればいいのでしょうか……。

新製品の需要予測の課題「営業の目標で生産計画が立てられる」

新製品の場合、多くはマーケティングや商品企画部門から販売目標が出され、その数値を基に生産計画を立案せざるを得ません。営業部門からの勇ましい目標値で販売数量が打ち出され、それを基に生産しなければならない場合もあります。

これらの多くは予想を裏切って、倉庫に在庫が山積みされます。この責任は誰がとるのでしょうか。
生産部門が取らされることもあり、これはとんでもないことです。
だからといって大量に廃棄されるようなことになれば、その企業の損失のみならず、環境破壊にもつながります。いったいどうすればいいのでしょうか……。

新製品の需要予測・需給調整の課題を解決する具体策

正確に予測できれば過剰在庫も欠品も防ぐことができます。しかし、その予測ができない場合はどうすればいいのでしょうか。

その解決策こそが「見える化」です。「正確な予測」ではなく、「正確なPSI情報(*)」をリアルタイムに見える化することで、素早いアクセルとブレーキを可能にします。
例えば、次の図、左側をご覧ください。

* PSI情報:生産・販売・在庫情報

在庫管理エクセル表

これは営業の目標値に沿って生産計画を立案した場合の在庫量です。2本線の上(緑色)が販売計画(累計)。その下(青色)が販売実績(累計)。そして、下の黄色い面グラフが在庫です。
販売計画と実績のギャップが在庫となって積み上げられていくのです。これを見ると、販売計画に引っ張られ、明らかに在庫は過剰となっています。

しかし、PSI情報をリアルタイムに「見える化」した場合はどうでしょうか。それが右側です。在庫を「見える化」し、販売促進、生産計画を調整することで販売計画と実績のギャップが小さくなります。これにつれて在庫数量が減少し、過剰在庫から解放されて適正値を示すようになります。

この「見える化」を実現するツールが生販在調整・在庫可視化ソリューション『SynCAS PSI Visualizer』なのです。

新製品の需要予測・需給調整の課題を見える化で解決する2つのメリット

メリット1「販売計画と実績に乖離があればすぐに対応可能」

最初のメリットは、「販売計画と実績に乖離があればすぐに対応できること」です。
下図の「緑の販売計画(累計)」と「青の販売実績(累計)」、そして「オレンジの在庫量」を数字ではなくグラフで見える化することで、新製品の問題点をすぐに関係者全員が理解できます。

その結果、販売促進のための施策検討、生産計画のアクセル・ブレーキを柔軟にかつ素早く調整することができます。

こういった見える化のメリットを活用すれば、新製品の需要予測が難しくても、柔軟な需給調整が可能となるのです。

在庫管理エクセル表

メリット2「営業部門の販売計画の精度向上」

次のメリットは「営業部門の販売計画の精度向上」です。上図の「緑の販売計画(累計)」と「青の販売実績(累計)」、そして「オレンジの在庫量」を数字ではなくグラフで見える化することで、販売計画に無理があったことが瞬時に理解できます。

この結果、販売計画の立案の精度を高めなければいけないという意識が芽生え、計画の精度向上につながっていきます。計画の精度が向上すれば、新製品の需給調整の精度も高くなります。

次回のコラム

第3回 在庫管理・需給調整の方法「発注承認の不安を解消する具体策」

『SynCAS PSI Visualizer』の詳細資料

ご紹介した『SynCAS PSI Visualizer』の詳細な資料は下記よりダウンロードできます。可視化して在庫削減に成功した企業の事例などもございますので、ぜひお気軽にお申込みください。

SynCAS PSI Visualizer
  • 製品の特長などをまとめた製品紹介資料
  • 導入されたお客様の具体的な成功事例もご覧いただけます
    効率的な在庫コントロールを実現した「消費財メーカーA社様」、
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