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日立ソリューションズ東日本

第6回 在庫管理・需給調整の方法
「在庫推移を活用した部門間での販売計画・生産計画の調整方法」

在庫管理・需給調整の方法コラム

【 価格や見積もりについてのお問い合わせ 】

「販売計画が曖昧で在庫過剰!営業・販売部門には危機意識がない……」「販売数量が低下!なのに強気な販売計画を崩さない(もしくは、見直さない)……」「売れない商品を淘汰できない」……など、生産・調達担当と営業担当の間にはいくつもの葛藤があります。

生産・調達担当と営業担当の間で、スムーズなコミュニケーションをとることはできるのでしょうか。生産・調達担当の視点で営業担当へアドバイスはできないものでしょうか。

生産・調達、営業の担当者同士の意思疎通

在庫が不足し欠品が出ると、生産・調達担当は営業担当から責められます。それでいて、在庫が過剰になっても営業担当は困ることはないので、特別な対策を講じようとはしません。特に、在庫責任部門が不明瞭な会社では、生産・調達した側が責任を負わさせる場合があるとよく耳にします。かといって在庫を適正化するにも、営業担当の協力を得ることは簡単ではありません。こんな課題を常に生産・調達担当は抱えているようです。その主な要因を探ってみましょう。

要因1:販売計画が曖昧で過剰在庫になる

販売活動で重視されるのがモチベーション。このため、販売目標が高めに設定され、その目標達成に取り組むことになります。工場側では販売目標の達成を支援するため、生産計画を立て生産にとりかかります。

ところが、この強気の販売計画はしばしば頓挫し、倉庫は過剰在庫でいっぱいになります。そこで、生産・調達担当は営業担当に過剰在庫となった商品の販売強化を求めます。

ところが、営業担当の危機意識は希薄で、なかなか動こうとしません。なぜなら、営業部門から見れば、「グロスの販売目標が達成されていればそれで十分」だからです。個々の商品の在庫状況まで目を向けようとはしません。

現在過剰在庫になっていても、期間内に目標設定した数量が売れればそれで良い(グロスで目標達成できれば良い)と考えてしまうのです。

要因2:販売数量が低下し過剰在庫に!なのに強気な販売計画を崩さない(もしくは、見直さない)

グロスでしか販売実績を見ない営業担当。生産・調達担当は在庫商品の一掃を提案するのと併せて、生産計画のベースとなる、販売計画(販売目標)の見直しも求めます。

しかし、販売計画の見直しを求めても、やはり営業部門は重い腰を上げません。欠品に関しては敏感に反応しますが、過剰在庫に関しては営業側は困らないため、危機意識が希薄なのです。その結果、計画通り生産は進み、ますます過剰在庫になるリスクが増えてしまいます。

要因3:売れない商品を淘汰できない

営業部門は、品揃えが多いほど都合がよく、商品淘汰を拒みます。品揃えが少ないと要望する商品が提供できず、競合他社へお客様が流れてしまうことを懸念しているからです。その結果、売れないのに在庫をずっと抱えているというような状況が続いてしまいます。
通販会社(流通・販売業界)に目を転じてみます。通販会社にとってカタログは売上を左右する極めて重要な販売ツールです。通販カタログにどの商品を掲載し、どの商品の掲載を終了するか、掲載するにしてもどの程度のスペースを割くか……。

販売部門や販促企画部門が検討しようにも、商品数が多くて容易に把握できません。どのカテゴリのどの商品が売れ残っているのか、どのくらいの期間売れ残っているのか?を瞬時に状況を把握し、掲載可否を判断できる仕組みが必要ですが、数が多すぎて把握し難いのです。そのため、売れない商品がカタログに掲載されたままになってしまい、売りたい商品を掲載できない状況がおきます。

こういった3つの要因が過剰在庫を発生させ、生産・調達担当者を苦しめることにつながります。そのため、在庫状況を営業担当者にしっかり伝え、販売計画や生産計画の見直し、販売強化策の具体化などを要求する必要があります。

在庫推移を起点に部門間での販売計画や生産計画を調整・改善する

ではどのように3つの要因を解決すべきでしょうか?その具体策として、在庫データを可視化できる『SynCAS PSI Visualizer』があります。
3つの要因を解決できる理由を詳しくご紹介しましょう。

過剰在庫のリスクを在庫推移で可視化し販売強化の重要性を訴求

生産・調達担当は、日々増減する在庫の中から、増加・滞留傾向にある在庫を見つけ出さなければなりません。その上で、過剰在庫を防ぐために、営業部門に販売強化を早めに要求しなければなりません。例えば販売促進キャンペーンの実施などの要求です。

そこで活用するのが、下記のような『SynCAS PSI Visualizer』の在庫推移のサムネイル画面です。

大量の商品の在庫推移を1画面でグラフで可視化でき、ここから販売が停滞している商品を瞬時に発見することができます。過剰在庫になりつつある商品に対しては、詳細画面でさらに詳しいデータを確認できます。こういった可視化された在庫情報を活用して、営業部門にとコミュニケーション強化を図ることで、過剰在庫への希薄な危機意識を改善できます。そして、在庫適正化の重要性もより深く植え付けることができるようになります。

在庫推移を可視化して部門間での販売計画や生産計画の調整・改善を要求

販売促進キャンペーンによる販売強化の他に、今後の需要動向を見極めた上で営業部門の立案した販売計画(販売目標)とそれをベースにした生産計画自体の見直し・改善も必要となります。一時的な販売施策だけでは根本的な解決策になりません。

これにも『SynCAS PSI Visualizer』のグラフが役立ちます。アラート情報から、滞留在庫を発見。
その原因が強気な販売計画にあると判断できる場合は、営業担当を牽制し、販売計画の見直しを求めます。説得力のあるグラフで、営業担当も納得感を持って見直しに着手できるようになります。さらに、可視化されることにより、販売計画自体の不確かさが露呈されるため、営業部門での計画立案プロセスも改善されます。

アラート情報を設定して、不良在庫を発見
アラート情報を設定して、不良在庫を発見

売れる商品と売れない商品を見つけて商品ラインナップを改定

通販業界では、販売や在庫状況によって、カタログ誌面での取扱いを変えなければなりません。この販売や在庫状況を正確に把握できるのが『SynCAS PSI Visualizer』です。

チャネル、媒体、カテゴリなど、気になった分野をドリルダウンで絞り込み、最終的に対策が必要となる商品まで探り当てることができます。
この手法は通販カタログのみならず、Web広告や店頭での陳列、セール品の絞り込みにも利用できます。

確認したい分野ごとにドリルダウンして対策が必要な商品を絞り込む
確認したい分野ごとにドリルダウンして対策が必要な商品を絞り込む

生産・調達担当者と営業担当者との意思疎通の強化

このように、『SynCAS PSI Visualizer』を活用することで、生産・調達担当者と営業担当者の意思疎通やコミュニケーションを強化することができます。エクセルの数字だけをみて意思疎通するのではなく、瞬時に状況が把握できるような仕組みを活用して、意思疎通を強化していきましょう。そうすれば、在庫推移を根拠にした販売計画や生産計画の改善がよりスピーディーに、より正確に実現できるでしょう。

『SynCAS PSI Visualizer』の詳細資料

ご紹介した『SynCAS PSI Visualizer』の詳細な資料は下記よりダウンロードできます。可視化して在庫削減に成功した企業の事例などもございますので、ぜひお気軽にお申込みください。

SynCAS PSI Visualizer
  • 製品の特長などをまとめた製品紹介資料
  • 導入されたお客様の具体的な成功事例もご覧いただけます
    効率的な在庫コントロールを実現した「消費財メーカーA社様」、
    在庫を約30%も削減した「オリンパス様」、半年で在庫を約20%も削減した「大倉工業様」など

その他、デモ・トライアル・導入相談など、お問い合わせも受け付けております


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