デザインレビューの進め方コラム
製品の品質と開発のスピードを左右する「デザインレビュー(DR)」。そのプロセスやワークフローは社内でルール化され、レビューの都度運用されていると思います。しかし、実際の現場では進行プロセスが部門毎のローカルルールになっていたり、、議事録の作成やレビューの承認に時間がかかりすぎるなどの課題を抱えていたりはしないでしょうか?
デザインレビューのプロセスをルール化することは必要ですが、ルールの守り方には部門差や個人差があります。レビューの開催案内から議事録一つとっても、部門毎にやり方が異なってはいないでしょうか?
結局、様々な承認処理は煩雑なままで、デザインレビューの進行管理に途方もない手間と時間が取られます。
このようなデザインレビューを効率化するには、どのようにすればいいのでしょうか。
そこで今回のコラムでは、効率的なデザインレビューの進め方についてご紹介します。
多くの企業ではデザインレビューの開催を義務化しており、その出席者(承認者)を定めています。
必要な書類のインプットとアウトプットも決めています。
しかし、「デザインレビュー専任の担当者」は通常居らず、レビュー主管元の若手担当者が先輩からやり方を聞きながら進めてはいないでしょうか。結局、具体的な作業プロセスは開発担当者にまかせられたままです。
同じルールでも事業所や工場ごとにノウハウや進め方が異なるため、若手担当者も東奔西走してしまいます。
決められたルールを徹底し、かつ誰もが同じプロセスでレビューを進めるにはどうすればいいのでしょうか。
参加者や必要な資料はルール化できても、どうしても人手に頼ってしまうのが議事録の作成です。ここに得手不得手があり、書式もバラバラでここにも個人のスキルが現れます。
議事録を作成した後、発言者へ再確認することも大事な作業です。しかし、要人ほど忙しく確認する時間が取れないもの。2週間後にようやく確認してもらえても、記憶も不確かになってしまっていたり…
「議事録作成に時間が取られ、他の仕事が手につかない」という声も聞かれるほどです。
議事録作成を標準化し、スピーディに作成する手段はあるのでしょうか。
議事録の後に待ち受けているのが「承認者のハンコリレー」です。ハンコリレーはデザインレビューで最も時間がかかる作業の一つです。
関係者が同じビル・フロアにいればいいのですが、離れた工場や研究所等にいることもあります。
その人を訪ねても不在だったりするとハンコをもらえません。出張があると、その間ハンコリレーが止まります…。
これら遅延が開発スピードに悪影響を与えます。
上記のハンコリレーはデザインレビュー日程の調整や承認の状況確認にも影響します。承認者が多ければ多いほど、今どこまで承認が進んでいるのか?を把握することが困難になります。計画どおりスピーディに開発を進めるためには、進捗状況の「見える化」が不可欠です。
また、他のテーマのレビュー日程が見えないと、各テーマの担当者が各々日程調整することになります。関係者の空いている日程がバッティングしてしまい、タッチの差で後回しになるケースも発生するでしょう。しかも開催したいタイミングも月末、期末など同じ時期が狙われるものです。
紙による議事録ではすでに限界。これを電子メールに置き換えても手間は煩雑なままで、担当者の救済にはなりません。
人手に頼っていたデザインレビューをシステム化するのがデザインレビューソリューションです。「AppSQUARE」と「SynViz S2」の機能を融合し、ルールにのっとった作業プロセスの共通化を実現し、きめ細かな進捗管理が可能となります。
デザインレビューのプロセスをルール化しても、開催の案内に使用するコミュニケーションツールが異なっていたり、その書式にも差が残ったりします。議事録の作成も担当者に依存しており、当日の資料も紙による配布であったり、メール添付や共有フォルダを利用していたりして、統一されていなくては、効率的なデザインレビューは実現できません。
これらを標準化するのがデザインレビューソリューションによるシステム化です。デザインレビューソリューションに合わせるだけで、資料の電子化と書式統一、それらの共有、議事録の作成など、部門や個人のスキルに依存しないプロセス管理を実現します。
デザインレビューソリューションは、実施日、時刻、場所、出席者、審議内容等をフォーマットに入力することで、開催案内を自動作成して配布可能です。
さらに、会議の場で審議内容を入力できる仕組みにしており、簡易議事録として残すことが可能です。その場で入力した課題や審議結果などの主要な内容は、すぐにワークフローとして流すことも可能です。詳細な議事録を作成する時間を経ずとも、関係者にレビュー結果を迅速に周知させることが可能となります。
議事録の中には数十個のハンコが必要で、それらをすべて得るために、数カ月かかることもあります。
このハンコリレーの手間と時間の課題を一気に解決するのがデザインレビューソリューションのワークフローです。
デザインレビューソリューションであれば、デザインレビューの場で完成した議事録をワークフローに乗せることで、自動的に関係者に閲覧されます。
承認の順序がある場合にも対応、もちろん出張中の承認も可能となります。
どこで承認が止まっているかの確認も一目瞭然です。
全社で予定されているデザインレビューをガントチャート上で確認することも可能です。
自部門の作業に影響するデザインレビューの状況を参照し、全体計画に遅れがないかどうかを確認することもできます。
さらに、今後予定されている社内のすべてのデザインレビュー日程を一覧表で把握し、デザインレビューに最適な日程の調整を行うこともできるようになります。
このように「デザインレビューソリューション」を活用することで、紙、メール、Excelに頼っていたデザインレビューをシステム化し、製品の市場投入を早め、品質を向上させることができます。
※Excelは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
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