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Hitachi

日立ソリューションズ東日本

東北労働金庫 様

デジタル化と業務効率化プラットフォーム「AppSQUARE」

■ お客様インタビュー

東北労働金庫 様

金融機関の市場環境は厳しさを増している。マイナス金利政策が長期化し、規制緩和によって他業種からの参入も多い。加えて、地方では少子高齢化や人口減少が深刻化している。さらに、紙伝票の氾濫と承認経路の煩雑さが、テレワーク導入を阻害していると指摘されるように、行政もオフィス業務のデジタル化を推奨し、多くの企業がペーパーレス化を推進している。
このような中、東北労働金庫(以下、東北ろうきん)様は、紙文化とハンコ文化からの脱却を目指し、採用したのが日立ソリューションズ東日本の提供する業務アプリケーション構築基盤『AppSQUARE』であった。2019年3月に導入して文書管理の仕組みを一新。2021年6月からは決裁起案書と文書申請書の承認をワークフロー化した。現在は、日立ソリューションズ東日本にシステム化を外注しているが、日立ソリューションズ東日本が主催するAppSQUAREの使い方を学べる「ハンズオンセミナー」に参加し使い方を習得。今後は、自社でアプリケーション開発の内製化に取り組む予定である。

導入のポイント

  • デジタル技術を活用した業務改善により、紙文化・ハンコ文化から脱却
  • 既存グループウェアNotesの文書管理からスムーズな移行が可能
  • アプリケーション開発の内製化を実現
  • 役員会で『AppSQUARE』のモックアップで説明し、採用後はその画面を本番に活用
  • 2019年3月に導入を決定。当初は文書管理をスタート。ワークフローは2021年6月から運用開始し、要望等に合わせた
    システム改善を順次行っている

導入の効果

  • 年間7000件に及ぶ承認のペーパーレス化とスピードアップを実現
  • 承認経路の見える化によりボトルネックを発見
  • システム化による業務分析で、承認経路の改善点を発見
  • 金融機関のDX推進ツールとして期待
  • フロントのdesknet's NEOと連携し採用。ポータルから『AppSQUARE』を操作

お話を伺った方

■東北労働金庫 ITシステム部 部長 渡部 氏
■東北労働金庫 ITシステム部 次長 田畑 氏
■東北労働金庫 ITシステム部 次長代理 有路 氏

はたらく仲間の金融機関「ろうきん」

東北労働金庫 渡部 氏
渡部氏

--「ろうきんは、働く人の夢と共感を創造する協同組織の福祉金融機関です。東北ろうきんは、東北地区の勤労者80万人を超える方々に支えられて運営しています」と東北労働金庫 ITシステム部 部長 渡部氏は説明する。

労働金庫(ろうきん)のはじまりは、勤労者が金融機関から満足に融資を受けることができなかった戦後混乱期にさかのぼる。労働組合や生活協同組合の働く仲間が、互いに資金を出し合ってつくった協同組織の金融機関である。
業務内容は一般の金融機関とほとんど変わらないが、資金運用の面で特色がある。働く仲間から集まった資金を、住宅・自動車・教育・育児などの資金として提供しているのである。
全国に13の労働金庫があり、東北労働金庫は東北6県70店舗でサービスを提供し(インターネット店舗含む)ている。2021年3月現在で、預金の残高が2兆1861億円、貸出金の残高が1兆2790億円となっている。

--「設立の精神を忘れることなく、東北の勤労者の方々とそのご家族のために活動をしていきます」と、渡部氏は強調する。

金融DXで業務変革

東北労働金庫 有路 氏
有路氏

東北ろうきん様が展開しているのが「生活応援運動」である。

--「ろうきんをご利用していただくことで、働く皆さんの生活を支援するという運動です。誰一人取りこぼすことのない豊かな社会の実現を目指しています」と、同金庫 ITシステム部 次長代理 有路氏は説明する。

「生活応援運動」を実現するシステム基盤整備のために、ITシステム部門で展開しているのが、デジタル技術による業務変革だ。

--「具体的に取り組んでいるのが、紙文化とハンコ文化からの脱却です。職員の意識改革とシステム導入を絡め、本質的な生産性向上に繋げるのが当金庫のDXです」(有路氏)

同金庫では膨大な量の文書保管にコストと手間がかかっていた。また、承認手続きが紙帳票で行われかつ決裁件数が膨大で処理に時間がかかっていた。上司の不在により決裁が行えず、重要な意思決定、店舗への指示通達がスムーズにできないなどの事態が発生することもあった。
このためペーパーレス化を推進し、業務効率化と意思決定のスピード化を目指すことになった。東北ろうきん版DXであり、デジタル技術による業務変革であった。しかしペーパーレス化とはいえ、お客様の伝票から急にハンコをなくすことはできない。そこで、本部内のペーパーレス化と承認経路のデジタル化に取り組むことになった。

--「東北ろうきんでは紙による決裁件数が年間7000件にも達し、トップと現場、双方から改善を望む声が上がっていました。システム部門で急ぎ改善に着手することになりました」と、同金庫 ITシステム部 次長 田畑氏は補足する。

開発しやすさで『AppSQUARE』を採用

東北労働金庫 有路 氏と田畑 氏

同金庫では文書管理にNotesを使っていたが、Notesはアプリケーション開発に専門知識が必要なため、開発済みアプリケーションの改修は外注であった。また長く利用しているものの、使っているのはメールや文章管理など一部の機能に過ぎなかった。
新しい文書管理基盤のツール選定は、2018年春ごろから本格化。そして、いくつかの候補から絞り込み選定されたのが、日立ソリューションズ東日本の提供する業務アプリケーション構築基盤『AppSQUARE』であった。

--「『AppSQUARE』は、既存システムで行っていた文書管理の移行に適していることはもちろんですが、ワークフロー機能もあります。さらに『AppSQUARE』ならば、ゆくゆくは現場担当者レベルでアプリケーションの開発や改修ができるだろうという期待がありました」と有路氏は採用の理由を語る。

採用の決定に当たり、役員会では『AppSQUARE』によるモックアップで説明し、これをそのまま本番の画面として機能させている。『AppSQUARE』は、フォーム管理などを利用し、お客様からいただいたエクセルなどの画面やあらかじめ用意されているパーツを、ドラッグ&ドロップして画面モックアップを完成させることができ、そのままデモンストレーションも可能だ。

文書管理の体系を刷新

東北労働金庫 田畑 氏
田畑 氏

『AppSQUARE』と同時に選定されたのが、desknet's NEOであった。desknet's NEOの持つグループウェア基本機能に、強力な文書管理とワークフロー機能を持つ『AppSQUARE』を組み合わせることで、東北ろうきん様の求める文書管理とワークフローが完成するという結論に達した。『AppSQUARE』には他システムと連携するためのAPI連携機能があり、desknet's NEOをフロント(ポータル)として、シームレスに『AppSQUARE』のアプリケーションを立ち上げることができる。
2019年3月に『AppSQUARE』とdesknet's NEOの採用が決定し、システム構築を本格化。『AppSQUARE』で最初に取り組んだのは文書管理体系の刷新であった。これまでは部門単位に文書を登録していたが、『AppSQUARE』では文書のカテゴリー別に登録することとした。対象としたのが「規程類」「事務連絡文書」「統計データ」「会議資料」など。これらをライブラリとして登録し、権限に応じて閲覧できるようにしている。

--「体系が変わったことで、戸惑った方も多いと思いますが、すぐに慣れました。『AppSQUARE』の文書管理の画面はWindowsのエクスプローラに似ています」と田畑氏は語る。

--「移行作業はスムーズにできました。閲覧権限も柔軟に設定できます」(有路氏)

承認のワークフロー化

2020年になってからは新型コロナが大騒動となり、非常事態宣言やその解除、テレワークの環境整備などにシステム部門は追われた。早期に始める予定だった承認手続きのワークフロー化に着手したのは2020年11月からのことである。
トライアルとしてワークフロー化で取り組んだのは「決裁起案書」「文書申請書」の2件であった。いずれも重要であると同時に、極めて煩瑣なフローであり、初めてということもあって日立ソリューションズ東日本に開発を依頼している。
「決裁起案書」「文書申請書」のワークフローは2021年6月からリリースされた。

--「承認のスピードアップになり、利用者からは好評です。承認済み書類は文書管理システムと紐付けることができます」と有路氏は効果を語る。

--「これまでは紙帳票で回っていたので、どこまで進んでいるか調べるのが大変でしたし、遅れているとわかってから対処するしかありませんでした。しかし『AppSQUARE』ならば一覧画面で簡単に確認できます。途中の担当者が不在でも、スムーズに承認を流していくことができます」と、田畑氏も笑顔を見せる。

ハンズオンセミナーを受け内製化に着手

東北労働金庫 田畑 氏と有路 氏

--「今回のシステム化を通じて、当金庫の承認ルートの改善点も見つかり、これも大きなメリットでした」と、有路氏は語る。

例えば決裁の最終権限者は決まっているもののその過程に必ずしも必要ではない担当者が含まれていたり、必要以上に多くの担当者に回っていることもあった。
『AppSQUARE』には帳票レイアウトの作成機能があることから、ワークフローでは使いやすいように手直しを進めている。2021年6月のスタート時は、帳票レイアウトは既存のまま踏襲していた。これをトライアルとし、2021年12月から改善されたレイアウトによる本番リリースと位置づけている。先行した2種類以外にワークフロー化を検討している書類は多い。承認フローが明確に定まったシンプルなものは内製化が可能だ。システム部員が日立ソリューションズ東日本のハンズオンセミナーに参加し、開発スキルの習得を進めている。

--「『AppSQUARE』を採用したのは開発しやすさが魅力だったからです。それをこれから生かしていきたいと考えています」と、今後の抱負を有路氏は語る。

さらに、これまでは本部内での決裁承認にとどまっていたが、これからは県本部内、支店内での横展開を構想している。書類の数を増やす、使える部署を増やすという方針だ。最後に日立ソリューションズ東日本の評価を伺った。

--「使いやすいシステム構築に向け議論しながら共に作り上げたことで信頼感が深まりました。運用後においても良い関係を築かせていただいています。日立ソリューションズ東日本には、ペーパーレス化のノウハウやワークフロー構築のノウハウがあり、成果物の完成度へのこだわりを互いに持てており心強いです。結果、良いものができました」と、田畑氏は取材を締め括った。

お客さまプロフィール

社名

東北労働金庫

設立

1951年11月30日 (法人登記)
2003年10月1日 (東北6県の合併)

本社

〒980-8661 宮城県仙台市青葉区北目町1番15号

出資金

84億円

預金残高

21,861億円

役職員数

1,116人

関連リンク

東北労働金庫様ホームページ

導入製品

業務アプリ構築プラットフォーム「AppSQUARE」製品紹介ページ

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