IoT/AIによる工場の見える化コラム
設備保全とは、設備が万全な状態で稼働できるように維持していく活動です。
設備の故障などによる長期間の稼働停止で利益や機会を逸してしまわぬように、また、そこで働く人々の安全や健康を確保するためにも、設備保全は非常に重要な業務といえます。
⇒ 設備保全コラムその1:『設備保全とは?意味、目的、保守メンテナンスとの違い、種類、AIの可能性などを考察』
設備保全業務における生成AIの活用例をPDF資料にまとめています。「点検前の計画業務」や「過去事例の検索と振り返り」での活用例を画面イメージも交えながらご紹介しています。
工場・フロアなどロケーション毎に、保有する設備資産の台帳を管理します。設備の種類、機種、導入時期など設備の属性とあわせて、点検箇所、サイクル、消耗品の部品番号など、保全活動に関連する情報が管理されているのが望ましいでしょう。
設備に定められた点検・整備のサイクルに従って、いつ・どの設備を誰が保全作業を実施するかを計画します。
特定の日にち/特定の保全員に作業が集中するような実施に無理のある計画とならないように調整する必要があります。もちろん、点検・整備漏れによる緊急停止が正直ないように設備の保全サイクルに配慮するのは大前提です。
保全計画に基づいて点検・整備を実施します。いつ、誰に、どの設備を、どのように点検・整備するのかを明確に指示するため、作業指示書を発行します。
実施した作業の結果は、作業指示書で定めたとおりに記録し報告します。エビデンスという意味もありますが、今後の設備保全をよりよい活動にするためのフィードバックとして活用できれば理想的です。
保全計画や保全結果に加えて、設備の稼働状況を確認し、保全計画の見直しが必要ないか(減らせないか?増やす必要がないか?手順に問題がないか?など)を検討し、必要に応じて計画を見直します。
事後保全でトラブルに対処している場合、場当たり的な対応になってしまうと、同じようなトラブルに度々見舞われたりする可能性があります。事後保全で対処する場合、トラブルの発生は少ない方が良いのは当然です。
トラブルが発生した際に、どのようなトラブルだったのか?原因は何だったか?どの様な対処を行ったのか?などをきちんと記録して、後に整理することで改善できる場合があります。例えば、設備の扱い方に問題があったり、対処に問題があった場合は、オペレーションマニュアルを改善することでトラブル発生を減らすことが出来ます。
予防保全による定期的な点検・整備を行っていたとしても、点検・整備の作業漏れがあれば、トラブルの発生を防ぐことはできません。まずは、作業の漏れが生じることを防ぐ必要があります。
点検・整備の標準を定義し、作業標準に基づいた指示を出し、指示書に基づいた点検・整備を行うことで作業の漏れを防ぐことが出来ます。
予防のためには、適正なサイクルで定期点検を行うことが必要です。短サイクルで多くの回数の点検・整備を行うことは、トラブルの予防には有効ですが、作業負荷が高くなってしまい、時には無駄を生じさせてしまいます。設備の故障間隔、点検時の測定値などの実績を適正に把握することができていれば、点検・整備のサイクルを見直し、是正することも出来ます。
前述した改善方法は、紙とペンで記録し、人の頭で検討することでも実施することができますが、負担が大きいとも言えます。このような記録、集計(統計)などの業務は、設備管理システムのようなITシステムを活用することで、大幅に作業負荷を軽減し、かつ漏れなく確実に遂行することが出来ます。
設備保全業務における生成AIの活用例をPDF資料にまとめています。「点検前の計画業務」や「過去事例の検索と振り返り」での活用例を画面イメージも交えながらご紹介しています。
設備保全の活動、保全計画を立てるには、設備台帳を整備し、台帳に基づいて計画を立てるという流れになります。設備台帳では、その設備の属性を整理し記録します。その中ではメーカー/型式などと合わせて、定められた保全内容、周期、交換基準など、予防保全の元になる情報を記録することが望まれます。
保全計画は、台帳に記録されたそれらの情報を元に設備毎、保全内容毎に周期的保全計画や、交換基準値を参照した計画を立てていきます。保全内容毎に作業標準(どこをどの様に点検・整備するかをあらかじめ定めたもの)が有れば、その時点で保全員のスキルやスケジュールを参照して割り当てることができます。
予防保全を意識した台帳管理は、効果的ですが紙とペンで管理するのは困難かもしれません。設備管理システムの活用が有効です。
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