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観光ソリューションの開発

(株)日立ソリューションズ東日本(以下HSE)は,NPO観光情報学会への参画や観光事業者と連係した実証実験などから得た,観光客のニーズおよび観光業界のノウハウや知見をベースに,スマートフォン上でのアプリ開発や地図情報システム開発技術などに優れる(株)日立ソリューションズ(以下HISOL)と「観光」に着目したソリューション開発に取り組んでいる。本ソリューションは,観光事業者と連携し,観光客に対し,今までにない新しい付加価値をもたらす商品・サービスを提供する。また,その収益は観光事業者など関連した企業で分配する事業モデルを構築しており,関連企業のメリットを創出している。本論文では,特に当ソリューションの中核商品・サービスである「想い出デジタルアルバム(仮称)」について,GPS情報を利用した「旅のリアルな再現」に関する技術的な実現方式について述べる。

プロジェクト情報基盤としてのSynViz S2による複合ソリューションの実現

(株)日立ソリューションズ東日本は2013年6月,プロジェクト管理プラットフォーム製品であるSynViz S2の販売を開始した。SynViz S2のコンセプトは,複数の場所・システムに分散するプロジェクトに関連する情報を集約・統合し,それらをビジュアル化しタイムリーに提供する情報基盤(プラットフォーム)となることである。 SynViz S2は表現力・操作性の高いガントチャート画面を備えており,日程情報をグラフィカルにわかりやすく表現できることを特長としている。軽量で柔軟性の高いデータアクセス手段であるWeb APIを利用することで,他のシステムやアプリケーションが持っているプロジェクトの情報を取り込み,ガントチャートに表示することができる。 これまでに複数の自社製品との連携を実現し,情報基盤としての有用性を確認できた。今後はビジネスパートナーと協力し,他社の製品やシステムと連携した複合ソリューションの提供を目指す。

設備割付処理の並列化によるSynPIXのMRP 高速化

製造業では,事業のグローバル化によりPSI(生産・販売・在庫)の多拠点・多段階にまたがるSCMが求められ,MRPで対象とするデータ量が膨大になっている。その一方で,グローバル市場の急激な変化に応じた迅速な意思決定が求められ,MRPの高速化が望まれている。そこで,自社製品の生産計画システムSynPIXのグローバル展開に向けて性能改善を行った。大規模データを対象とするMRPの高速化を実現するために設備割付処理の並列化の実装方法が課題となる。本研究では,生産可能設備の重複の有無に基づき並列に実行できるタスクを定義し,さらにタスク間の実行順序を表す有向グラフを生成して並列化する手法を考案した。評価実験により提案手法の有効性を確認した。

組織・機能の改革およびシステム構築による在庫適正化の事例

在庫の圧縮や欠品率の改善,物流コストの削減といった在庫の適正化は,先進的な在庫管理システムの導入だけでは達成できない。企業全体の在庫を最適化するには部門を横断した全体最適を実現することが重要であり,そのためには組織や機能のドラスティックな改革が必要不可欠である。本稿では日本の大手日用雑貨メーカA社で実施された在庫適正化施策を例にとり,在庫適正化に必要な改革と,それを支援する情報システムの役割について述べる。

大規模災害時での移動通信ネットワーク動的制御技術の研究開発

東日本大震災のような大規模災害が発生すると,その直後から安否確認や被災状況確認,避難指示などを目的とした通信要求が急激に増大する。そのため,通信を受け付ける通信制御サーバやネットワークなどに通信混雑が発生し,音声通話やメールがつながりにくい状況が発生する。このような大規模災害発生の当日(初動時)に必要となる通信を可能な限りつながりやすくできるよう,従来は困難であった通信処理リソースの動的制御技術を研究開発し,通信を受け付けるシステムの処理能力を増強する仕組みを確立した。また,音声通話やメール以外にも存在する災害時に役立つ情報通信サービスについて,通信混雑状況下でも十分な効果を発揮できる技術を研究開発した。東北大学および関東拠点に構築した技術評価環境で実証実験を行い,それらの効果を実証した。

大規模災害に強い投薬情報システムの提案

東日本大震災のような大規模災害では投薬記録や医療データなどが地震,津波,火災により失われ,過去の投薬や診療の記録がないため適切な医療を受けられない事例が発生した。一般にデータは遠隔地のクラウドストレージにバックアップされるが,被災地では広域の通信障害が発生してデータを入手できない状況となり,災害医療の遂行を阻害した。(株)日立ソリューションズ東日本は,東北大学,(株)日立製作所とともに文科省の委託事業「高機能高可用性情報ストレージ基盤技術の開発」に参画している。本技術は同時被災確率などを考慮して近隣の拠点間でデータの複製を持ち合うことで,通信障害時でもユーザが拠点まで行けば情報を入手できるようにしている。本稿では高可用ストレージ基盤を用いた大規模災害に強い投薬情報システムを提案する。シミュレーションによる耐災害性評価を実施し,災害医療の急性期では54%~90%で,亜急性期では90%以上の医療データを取得できることを示した。これにより大規模災害時のデータの可用性向上が期待できる。

高機能高可用性情報ストレージ基盤の耐災害性実証シナリオの構築

東日本大震災では,地震や津波により拠点の情報ストレージが損壊,流出して重要なデータが喪失した。一部のデータはクラウド上のストレージに複製されていたが,広域の通信障害の影響で被災地ではインターネットに接続できず,複製データの取得は困難であった。こうして大規模かつ広域な災害の下では,既存の情報ストレージ基盤は十分な耐災害性を持たないことが明らかになった。大規模災害により拠点が被災しても企業や自治体などが必要な災害対応や業務を実施していくためには,発災後も必要なデータを取得できる高可用な情報ストレージ基盤が望まれる。現在,近隣の拠点ストレージ間でデータを複製し合うことで耐災害性を強化した分散ストレージ基盤技術が開発されている。本稿では,分散ストレージ基盤上に構築した情報システムを用いて,ユーザによるシステムの利用や実際の災害による被災状況に基づきストレージ基盤の耐災害性を実証するための,実証シナリオについて提案する。

地域SMB市場向けシンクライアントパッケージ製品の開発

近年,デスクトップ仮想化やシンクライアントは,急速な普及期を迎えている。その一方,導入コストの問題からシンクライアントの導入を見送る企業が存在する事実もある。このような背景を受け,(株)日立ソリューションズ東日本(以下HSE)では,シンクライアント移行時の導入コスト増大を抑えるアプローチとして,シンクライアントパッケージ製品RemoteMyDesktopGatewayを開発した。本製品は,デスクトップ環境を複数人で共用可能にする機能および既存PC資産を接続先に活用できる機能を提供する。これらの機能を用いてシンクライアント環境を構築することにより,環境構築に要する新規の機器購入を最低限に抑えることが可能になるため,導入コスト削減の効果が期待できる。

メタ文字を含む文字列に対するVantage-Point木を用いた類似文字列検索

名称が似ている別の薬を投薬してしまうミスの防止が課題になっている。ミスを防止するためには名称の類似性だけでなく投与量の観点でのチェックも重要である。このように医療・健康福祉分野では数値範囲を伴う項目に対する誤入力防止の技術が求められている。本報告では,複数の数値選択肢からひとつ選択することを表すメタ文字を含む文字列群から,それらの文字列とは一致しない,メタ文字を含まない文字列と類似した文字列を,編集距離とVantage-Point木を用いて高速に検索する方法を提案する。これまでの研究で行った,数字文字列を単位文字とする編集距離の定義を用いてVantage-Point木を構築して検索を行うと,検索漏れが発生するという課題があった。この課題に対して,Vantage-Point木の構築時は編集距離としてHausdorff距離を用い,検索時は数字文字列を単位文字とする距離を用いることでこの課題が解決できることがわかった。この解決策では,距離をインデックスとする木構造が持つ枝刈りのメリットが一部失われるが,それでもなお木構造を用いない検索よりも高速であることをデータで検証した。

データウェアハウス構築におけるプラクティカルアプローチ

企業による情報分析基盤の構築・整備は緊急の課題であるが,利害関係者の理解を得るためには,導入初期段階におけるコンセプト確立や構築方法論の明確化が重要である。当社は150社を超える幅広い業種に対して,Business Intelligenceツール適用プロジェクト,およびデータウェアハウス構築プロジェクトに参画してきた。そのなかで,先人の方法論を実践的に適用することを模索し,当社の経験から培われた構築方法論を体系化してきた。本稿では,情報分析基盤の構成要素選定基準と構築作業体系を明らかにし,構築作業について当社の構築経験を踏まえて具体的に論述する。

オフショア開発の取引相手国多様化への取り組み

近年,ソフトウェア開発企業では,オフショア開発を行っている。(株)日立ソリューションズ東日本では,中国ベンダでのオフショア開発を主に進めているが,ベトナム,フィリピンなどのASEAN諸国ベンダへの発注も始めている。本稿では,オフショア開発の取引相手国多様化の取り組みを紹介する。各国ベンダの見積や生産性を比較すると,ベンダごとに差があり,国としての傾向は明らかでない。また,品質やコミュニケーション力では,同じベンダでもプロジェクトごとに差が生じる。国内ベンダの選定と同じく,海外ベンダについても,ベンダ各社の客観的な評価指標をできるだけ多く積み上げて評価し,選定していくことが重要である。