デジタル化と業務効率化プラットフォーム「AppSQUARE」
デザインレビュー(DR)は、設計・開発の各工程で品質、機能、コスト、納期、法令・規制などの観点から、次の工程へ進んで問題ないかを判断する重要なプロセスです。関連部門や監査部門を含む多くの部署が参加するのが特徴です。
近年では、不正検査や欠陥製品、データ改ざんなどの問題が増え、製品に対する社会的な目がますます厳しくなっているため、デザインレビューの重要性は高まっています。
デザインレビューの主な目的は、設計段階での誤りや見落としを早期に発見し、修正にかかるコストや手戻りを削減することです。
また、関係者間で認識を統一し、仕様のズレやコミュニケーションミスを防ぐことで、最終的な製品の品質向上に寄与します。
製品不良の多くは設計段階に原因があるとされています。たとえば、特定の設計者に依存した属人的な設計や、仕様書の未確認承認によるトラブル、設計変更時の影響検討不足による問題などです。これらは、事前に有識者の意見を取り入れ設計に反映していれば回避可能なケースがほとんどです。過去の開発経験や専門知識を活かすためにも、デザインレビューの実施は不可欠です。
「レビュー」は成果物全般の評価を指すことが多いのに対し、「デザインレビュー」は設計・デザイン段階に特化した評価活動です。
設計の妥当性や実現可能性に焦点を当てて議論する点が特徴です。
設計計画の初期段階で行うレビューです。設計の方向性や要求事項の理解を関係者で共有し、顧客要求や規格適合性を確認します。
設計の基本方針と範囲を明確にすることが目的です。
基本設計案の妥当性や技術的な問題点を評価し、設計要求に合致しているかを検証します。
リスクの洗い出しと管理計画の策定も重要なポイントです。
詳細設計の完成度を確認し、実装や試作に向けた準備が整っているかを評価します。
設計変更の管理状況や製造・検査計画との整合性もチェックします。
量産や本格実装前に、すべての設計成果物の最終確認と承認を行います。実機検証の結果を踏まえ、設計の妥当性を再評価し、必要に応じて修正指示を出します。製造手順や検査基準の最終確認も実施し、製品化に支障がないことを保証します。
設計フェーズのデザインレビューは、設計品質の確保とリスクの早期発見を主な役割としています。
評価方法には、チェックリストに基づく項目評価、関係者からのフィードバック収集、設計基準との照合などがあります。
定量的評価だけでなく、経験に基づく定性的評価も重要です。
多様な専門家がレビューに参加し、幅広い視点から評価することが重要です。過去のレビュー結果を蓄積して継続的に改善点を反映させるほか、議事録や指摘事項の記録管理を徹底し、レビューの透明性を高めましょう。
レビュー資料や報告書は設計フェーズや対象ごとに体系的に分類し、後から参照しやすいように整理しましょう。
設計変更が多いため、資料や報告書のバージョン管理を行い、関係者が最新情報を正しく共有できる環境を整備します。
指摘事項や改善点はレビューごとに分散しないよう、一元管理し進捗や対応状況を可視化すると効率的です。
日立ソリューションズ東日本が提供するデザインレビュー管理ソリューションは、情報の一元管理と進捗の見える化によって、部門間の連携負荷やレビューの形骸化、プロセスの複雑化といった課題を解決し、設計段階からの品質保証と業務効率化を支援します。
ある大手化学メーカーでは、事業部ごとに異なるデザインレビューを実施しており、後戻りによる時間ロスが課題でした。
デザインレビュー管理ソリューション導入後は開発プロセスの標準化と効率化を実現し、製品開発期間の大幅短縮に成功しています。
製造業のDR管理の課題を解決するSynViz S2およびAppSQUAREの活用アイディア資料です。部門間で散在する資料を一元管理することで情報共有漏れを防止し、製品開発のスピード向上につなげる方法について、導入事例を交えてご紹介しています。
その他、デモ・トライアル・導入相談など、お問い合わせも受け付けております
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