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日立ソリューションズ東日本

ニュースリリース2021年

2021年9月24日
一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター
有限会社トップリバー
株式会社日立ソリューションズ東日本
株式会社ファインドゲート
一般社団法人iCD協会

農業人材育成で成長を見える化する農業版iCDを開発
- IT技術者育成モデルをスマート農業分野に適用 -

一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(長野県上田市、理事長:白井 汪芳)、有限会社トップリバー(長野県北佐久郡、代表者:嶋﨑秀樹)、株式会社日立ソリューションズ東日本(宮城県仙台市、取締役社長:小玉 陽一郎)、株式会社ファインドゲート(東京都中央区、代表取締役社長:松居 栄一)、一般社団法人iCD協会(東京都千代田区、理事長:金 修)は、農研機構委託事業スマートファーマー育成コンソーシアムにおいて、『農業人材育成で成長を見える化する農業版iCD』(以下、「農業版iCD」)を開発しました。

 農業界では、農業従事者の高齢化が進むとともに、農業人口は減少を続けており、人手不足が益々深刻化している現状において、人材確保は焦眉の急となっています。この問題における解決策の一環として、経営スタイルは個人から法人化への流れが加速しており、これまでの経験や勘に頼る農業から、効率的な農業を組織的に実践できるスタイルへの転換が求められています。
このような背景の中、教育研修やOJTに力を入れた農業人材育成への取り組みなどが近年積極的に行われるようになっていますが、具体的な人材像が定義されていないまま行われているのが現状です。また、農業界の人材育成に関しては、教育研修やOJT自体も体系化されておらず、経験則を元に構成されていることも大きな課題のひとつです。

 こうした背景のもと、効率的な農業を実践できる人材を育成するためには、効率的な農業の業務(タスク)を明確にし、そのタスクをレベルアップさせるための人材育成プログラムが必要になると考え、浅間リサーチエクステンションセンター、トップリバー、日立ソリューションズ東日本、ファインドゲート、iCD協会が協力し、「農業版iCD」を開発しました。
 「農業版iCD」は、情報処理推進機構(IPA)が提供する、企業においてITを利活用するビジネスに求められる業務(タスク)と、それを支えるIT人材の能力や素養(スキル)を「タスクディクショナリ」、「スキルディクショナリ」として体系化した「i コンピテンシ ディクショナリ」(以下、iCD)を農業法人の監修のもとに農業向けに適用したものであり、農業界に導入することで、効率的な農業を実践できる人材の育成を支援します。

 「農業版iCD」では、農業のライフサイクル「戦略・営業・生産・評価改善」のタスクをベースに、リソースやスキルを見える化し、それぞれにタスクレベルを設定しました。また、タスクレベルに合わせた教育コンテンツを提供し、習得度の測定を行うことにより、農業における導入・運用を可能としております。

icd_fpr_agriイメージ

 「農業版iCD」の有効性を検証するため、有限会社トップリバーにて、農業従事者の方々にタスクレベルの診断を実施した後、タスクに連動させた人材育成プログラムの受講と農作業を実施しました。その後、再度タスクレベル診断を実施し、一連のプロセスについてアンケートを行った結果、農作業への取り組み方への理解、自己成長へのモチベーション向上等で効果が現れることが確認できました。
 「農業版iCD」の導入により、効率的な農業を実践できる人材(スマートファーマー)育成へ向けた教育体系を現場の業務(タスク)を元に構成することが確認できました。

農業版iCDの特長

1) 業務(タスク)を体系化、業務の全体像を把握し、課題が見える。
2) 一人ひとりの業務(タスク)の遂行能力とスキルレベルを把握できる。
3) 自分自身の成長度合いを見える化し、成長のモチベーションにつながる。
4) 個人の強み、弱みに合わせた、効果の高い教育できる。また、教育コンテンツの再利用が可能。
5) 生産者(地域)の強み・弱みが視覚的に把握でき、注力すべき業務・教育がわかる。

農業版iCDの効果

<個人の効果抜粋>
1) 自己診断を実施することにより、自己理解と成長へのモチベーションにつながった。
2) 座学研修前後で自己診断を実施したが、生産計画やリスクマネージメントなど目に見える形で効果がわかった。
3) 年次教育の目標値として、診断レベルを利用することで、明確なキャリアパスが示せると考える。

<経営効果抜粋>
1) 名もなき業務の明確化により、業務引継ぎ等の効率化が期待できる。
2) 独立を目指していく中で、経営への参画意識が高まった。

icd_fpr_agri表

各社の役割

浅間リサーチエクステンションセンター

スマートファーマー育成コンソーシアム代表機関

トップリバー

スマートファーマー育成コンソーシアムメンバーとして、農業版iCDの導入および運用

日立ソリューションズ東日本

スマートファーマー育成コンソーシアムメンバーとして、農業業務の体系化を行い、
農業版iCDの導入・運用を支援

ファインドゲート

教育コンテンツの作成、研修の実施、iCDタスク診断ツール(あたりずむ)の提供

iCD協会

iCDタスク開発の指導、および監修

会社情報・関連リンク

◆一般財団法人 浅間リサーチエクステンションセンター
 本社所在地:〒386-0018 長野県上田市常田3丁目15番1号 信州大学繊維学部内AREC
 理事長:白井 汪芳
 設立:2000年7月
 事業概要:技術開発、研究開発の支援に関する事業、新事業創出、普及に関する事業、産学官連携支援施設の運営事業、
 産業人材の育成及び職業紹介に関する事業
 URL:http://arecplaza.jp/

◆有限会社トップリバー
 本社所在地:〒389-0206 長野県北佐久郡御代田町御代田3986-1
 代表取締役:嶋崎 秀樹
 設立:2000年5月
 資本金:1,000万円
 事業概要:大規模経営農家育成支援事業、野菜の生産・販売、新規就農者の育成(独立、こせがれ、法人就農者育成)
 URL:https://www.topriver.jp/

◆株式会社日立ソリューションズ東日本
 本社所在地:〒980-0014 仙台市青葉区本町2-16-10 メットライフ仙台本町ビル
 代表取締役:小玉 陽一郎
 設立:1984年5月
 資本金:3億円
 事業概要:システムエンジニアリングサービス・ソフトウェアエンジニアリングサービスの提供
 URL:https://www.hitachi-solutions-east.co.jp/

◆株式会社ファインドゲート
 本社所在地:〒104-0054 東京都中央区銀座5−6−12 MIYUKIビル 7F
 代表取締役:松居 栄一
 設立:2012年12月
 資本金:700万円
 事業概要:人材育成教育サービス(研修、制度構築支援、クラウドグループウェアサービス)、業務システム開発サービスの提供
 URL:https://www.findgate.co.jp/

◆一般財団法人iCD協会
 本社所在地:〒101-0046 東京都千代田区神田多町2-2-22 千代田ビル6F
 理事長:金 修
 設立:2018年2月
 事業概要:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公開した「iCD(iコンピテンシ ディクショナリ)」に関する調査及び研究、普及啓発及び指導、
 情報の収集及び提供等
 URL:https://www.icda.or.jp/

データダウンロード

当リリースに関するお問い合わせ先

◆一般財団法人 浅間リサーチエクステンションセンター
担当:広報担当
Tel:0268-21-4377
E-Mail:arec@arecplaza.jp

◆一般財団法人iCD協会
担当:広報担当
Tel:03-4530-6226
E-Mail:icda-info@icda.or.jp

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