4つの課題を解決するには、ファイルサーバーにある無数のファイルを「いるもの(よく使うファイル)」と「いらないもの(あまり使わないファイル」に区別することが重要です。「いるもの」はそのままファイルサーバーに残し、「いらないもの」は別な場所(外部ハードディスクなど)に移動します。こうすると、ファイルを消すこともなく、ファイルサーバーをすっきりさせ、動作を軽くすることができます。
では、この「いるもの」「いらないもの」はどのようにして区別するのが良いでしょうか?明確なルールとしてわかりやすいのが、「最後にファイルを更新した日付(更新日)」です。例えば下記のようにするとよいです。
上記の場合、2年という区切りのラインをつけて「いるもの・いらないもの」を判断しています。ただし、2年以上更新していないファイルといっても、勝手にファイルサーバーからファイルを移動させると、いざ使おうと思った時、「ファイルがない」とクレームになります。そこで、移動させたファイルは、ショートカットを残します(下図参照)。
こうすると、ファイルがないというクレームがなくなりますし、ファイルの本体は外部にありますから、ファイルサーバーも綺麗に整頓できます。
さらに、場合によっては「2年以上更新していないファイルだけど、ファイルサーバーから移動させたくない」というようなケースもあるでしょう。
そういう場合は、下図のように「例外ファイル(※1)」として扱い、2年以上更新していなくても移動しないとすれば、ファイルサーバから外部に移動されることもありません。
※1:例外は、フォルダ単位での指定となります。
このようにファイルサーバーを管理することができれば、下記のようなメリットが生まれ、管理業務がとても楽になります。
利点1
散らかっていた部屋が片付くようにファイルサーバーがすっきり!
1つ目のメリットは、ファイルサーバーがすっきり整理整頓できることです。古くて使わないファイルを念のために置いておくというようなことがなくなり、ファイルサーバーの容量を圧迫しません。どこにどんな情報があるのか、わかりやすくなります。
利点2
最新の情報のみが残る
2つ目のメリットは、最新の情報だけがファイルサーバーに残ることです。例えば商品紹介資料など、古い情報のファイルが残っているとどれが正しい情報なのかわからなくなります。しかし、このように管理することで最新のファイルを残すことができますから、古い情報に振り回されるようなこともなくなります。
利点3
バックアップがスムーズになる
3つ目のメリットはバックアップが楽になることです。不要なファイルを外部に移動させますので、バックアップの時間が短縮できます。ファイルサーバのバックアップは毎日行いながら、外部ディスクに移動させたファイルのバックアップは月に1回などにして、頻度を少なくすればバックアップ業務も効率よくできます。
利点4
動作が軽くなりクレームが減る
4つ目のメリットは、ファイルサーバーの動作が軽くなることです。容量を圧迫し始めると動作が重くなりますが、不要なファイルを外部に移動させていますので、その分動作を軽くすることができます。