ページの本文へ

株式会社日立ソリューションズ東日本

Hitachi

需要予測・販売計画ユーホー様インタビュー

商品が売れない、低迷する景気の出口が見えない。こんな時代に中小企業、とりわけ小売業が厳しい競争に勝ち残る鍵は「人」にあると株式会社ユーホー様(以下ユーホー様)は考える。売り場をつくるスタッフの工夫、お客様に接する笑顔、目標を達成しようという意志、これらがあれば、ナショナルブランドの大型店舗に十分に太刀打ちできる。そこでユーホー様では、スタッフの持てる知恵と工夫を有効かつ最大限に引き出すため、ルーチンワーク部分をシステム化し、省力化・最小化するための施策を検討。こうして作り上げたのが、10万点近い商品をカテゴライズし、可能な部分は自動発注できるようにする仕組みである。このシステムに採用されたのが、日立ソリューションズ東日本の「ForecastPRO」を需要予測エンジンとして実装し、需要予測数値から発注数量を導き出す「SynCAS」であった。同社のスタッフは「人」でなければできないことに集中し、イキイキと店づくりと接客に取り組んでいる。

導入のポイント

  • 中小企業に不可欠な「人」ならではの能力を引き出すため、ルーチンワークの発注業務を自動化。
  • 処理エンジンの速さから「ForecastPRO」と「SynCAS」を採用。
  • 「店舗の補充発注をしたい」「発注点は毎販売状況により可変する」ことを前提に、毎月・毎週過去データを解析し商品の販売特性に応じた発注点の見直しを自動化。
  • 「SynCAS」からの発注データを本部でフィルタリング、さらに現場で意思を反映しての発注数の変更を許している。

導入の効果

  • 店頭業務の省力化とモチベーションアップを実現。
  • 店舗スタッフがイキイキと働き、目の輝きも変わってきた。
  • 導入後5%の在庫圧縮、試験店舗での実験では2割の圧縮も可能と判断。
  • 「売りたいもの」「今売れているもの」の欠品防止を実現、欠品率0.3%を維持。

地元密着型でナショナルブランドに対抗

需要予測・販売計画ユーホー様インタビュー

ユーホー様は広島県に19店舗、岡山県に2店舗、計21店舗を展開するホームセンターである。

--「グローバルも全国展開も目指さない、典型的な地域密着型の中堅小売業です」と、同社 取締役 情報システム部長 橘高 伸明 氏は語る。

ホームセンターはいくつかの大型店舗による寡占化が進んでおり、ユーホー様の地元である広島や岡山もその進出の脅威にさらされて久しい。

-- 「大型店は特定地域に1店舗単位で進出してきます。これに対し当社は、その地域を複数の店舗による"面"でカバーしています。1対1の戦いではなく、"点"対"面"で対抗できます。ここに当社の強みがあります」と、橘高氏は強調する。

地域を店舗網ですき間なく埋め、その密度の濃さで大型店に対抗しているのである。それでは、このような中小規模小売業が大型店舗に"面"で対抗できる手段とは、なんであろうか。

--「それは人です」と、橘高氏は明確に応える。

同業他社と比べても現場にスタッフが多く、「人」が差別化の要因になっている。役員は全スタッフの名前と顔を覚え、親しくコミュニケーションをとっているし、経営トップが毎月全店舗を訪問し、現場のスタッフから課題を聞き出し、その解決策をその場で指示する。即効即断、スピードを重要視しているのである。

「人」ならではの能力を引き出すシステム

需要予測・販売計画ユーホー様インタビュー

「人」が競争力の原点であるならば、システム化はそれほど重要ではないようにも思える。

-- 「しかしこれがまったく逆なのです。"人"の力を最大限に引き出すには、システムでできることはシステムにまかせて、"人"でしかできない工夫のための時間を与えなければいけません」と、訴える。

店舗を構えて"人"が"人"に物を売る以上、商品の価格・品揃えも当然大事だが、ナショナルブランドの大型店と差別化できるのはまさしく"地域密着型人財"なのだ。

-- 「"人"ならではの業務を支援するシステム、すなわちバックヤードで自動化可能な業務は可能な限り自動化して、最前線のスタッフを支援しなければなりません」(橘高氏)。

とかくシステム化することでスタッフの行動を規制したり、制限することがあるかもしれない。だが、ユーホー様のシステム化はまったく異なる。スタッフが自由に、そして自在に考えたことを実現する時間をつくるためのものである。

-- 「システム化で合理化・効率化を目指しますが、その目的は人員削減ではありません。"人"にしかできないことを集中させるモチベーションアップとその維持にあるのです。それが当社情報システム部のミッションです」と橘高氏は断言する。

発注業務の自動化を検討

「人」が重要とはいえ、その確保はたやすいことではない。例えば新規エリアに店舗をオープンさせる際にはどうしても、既存店舗からベテランを異動させて即戦力とすることが多くなる。その一方でベテランが異動した店舗では、その穴埋めを別のスタッフが担う。そのスタッフが業務に精通していないと、既存店舗では大きなダメージを負う。ここからも情報システム部によるルーチンワークの自動化が求められた。
その一環で注目したのが発注業務の自動化だ。店舗によっては10万点近い商品を扱っており、その発注のほとんどが店舗の営業担当者にまかされていた。

-- 「発注業務は店舗の品揃えを決定し、集客のための魅力作りの大きな要因となります。しかし、これにかかる時間が膨大であり、その効率化及び適正化が早くから課題として上がっていました」(橘高氏)。

ここで、発注業務の自動化が情報システム部で検討されることになった。

「SynCAS」の高性能なエンジンが魅力

需要予測・販売計画ユーホー様インタビュー

さっそく橘高氏は、国内で流通している販売予測あるいは発注の自動化ソリューションのパッケージを調査していった。
セミナーにも足を運び、ベンダー各社にも相談。最終的に採用したのが日立ソリューションズ東日本の提供する需要予測支援システム「ForecastPRO」を予測エンジンに持つ、販売計画・在庫補充計画支援システム「SynCAS」であった。

-- 「ずいぶん多くの製品を研究しました。中にはエンジン部分がまったくブラックボックスになっているものもありました。この点、SynCASはオープンであり、高い信頼性があります。加えて、卓越した処理能力がありました。21店舗10万点もの製品について販売予測や発注量を計算するとなると、大変なパワーが必要です。しかし、SynCASは十分に高度なエンジンが搭載されています。素材として極めて優秀でした」

と、橘高氏は「SynCAS」を評価する。
2006年後半から導入のためのコンサルタントを入れデータ解析を本格化させ、翌2007年にシステム構築を開始。2008年1月から試験店舗での導入を開始している。

-- 「モデル店舗ではいろいろな実験を繰り返しました。そこで、成功事例を作り上げ、運用の仕組みも整え、ロジカルな手も加え、他店にも拡大していきました。最終的に全店舗に導入を終了したのが、2009年になってからです」と、橘高氏は経緯を説明する。

発注定点の変更への対応

需要予測・販売計画ユーホー様インタビュー

システム化の前提として「補充発注をメインにする」「発注点は可変する」というものがあった。

-- 「何しろ10数万点にも及ぶ商品数があります。その補充発注を確実に支援できる仕組みを目標にしました」(橘高氏)。

発注点の決定に時間をかけ、その発注定点にこだわるよりも、毎月変化するものとして、毎月過去のデータを解析し、その傾向に応じてそれぞれの商品を自動的にヒモ付けしている。

-- 「天候、トレンド、競合製品などによって予測の値は常に変化します。過度に期待せず、だいたい予測できればいいので、発注点も柔軟に考えています」(橘高氏)。

毎月見直している販売傾向をベースに発注点計算を毎週繰り返している。まず発注数量は「SynCAS」から上がってくる。この際、基幹システム側でもフィルタリングがかけられる。高額商品や営業上の観点から発注をストップしたい商品の発注を事前に制御できる仕組みである。この過程を通った結果を店舗の発注担当はPDAから直接確認でき店舗で最終的な発注が処理される。このPDAから店舗スタッフは販売支援情報を見ることができる。ユーホー様ではこの仕組みを「マイポケットにすべての情報を!!」のキーワードで全店展開している。

-- 「本部で発注数量を決め付けることはしません。それでは、スタッフのモチベーションが上がらないからです」と、橘高氏は主張する。

もっとも、店側で過度の発注数変更の介入もさせないようにしている。

--「時間を生み出すのが目的ですから、自発数のチェックは異常値確認程度でいいのです。ここに時間をかけるよりも、売る工夫、お客様満足の向上の工夫に時間を当てて欲しいのです」(橘高氏)。

このため、店長やシステム部側で、過度な介入がなされていないかのモニタリングも続けている。

スタッフのモチベーションが向上

需要予測・販売計画ユーホー様インタビュー

システムを導入して在庫を5%ほど削減できた。しかしながら同社システムの目的は在庫の削減ではない。

-- 「実験段階で2割ほど在庫を削減できることが確認できました。でも、これでは、陳列棚が貧弱になって、魅力的な品揃えができません。そのため、どれだけ在庫削減をしないといけないなどの明確な目標は持っていません。陳列の工夫や品揃えの豊富感を演出するのがスタッフの仕事なのです」

と、橘高氏は強調する。
販売予測値とその結果の一致も重視していない。

-- 「特売予測の精度を誇る企業もありますが、これはナンセンスだと思います。予測の2倍3倍を売り上げる。そんな異常値を出す知恵と工夫が"人"には求められているのです。これが小売りのおもしろみです」(橘高氏)。

--「欠品も完ぺきになくなったわけではありませんが、その質が変わりました」

と橘高氏は効果を説明する。
一律に在庫ギリギリまで持って行っているわけではない。売りたいもの、お客様から支持されているものは豊富に陳列してある。自動発注システムで歯止めができるため、在庫の異常値もなくなったことも効果の一つだ。

需要予測・販売計画ユーホー様インタビュー

最大の効果はスタッフのモチベーションアップである。だが、これは効果として数値化しづらい。

--「例えば、スタッフがイキイキと働くようになりました。目の輝きも変わっています。これらは数値化や測定はできませんが、そんなスタッフあってこその競争力強化です。これなくして中小規模の小売業は勝ち残っていくことができません」(橘高氏)。

発注処理の自動化に続けて、商品価格の最適化の支援システムも構想している。

--「販売過程にこそ小売業ならではの技術力がもっとも求められます。最適な価格で利益を最大化したい。これをシステムの側面から支援したいと考えています」(橘高氏)。

さらに、物流倉庫の在庫管理も何らかのタイミングでとりかかる予定だ。
日立ソリューションズ東日本は、「価格の最適化」や「物流倉庫の在庫管理」にもノウハウを持っている。
これからも、大企業とは異なる視点でのシステム化に、日立ソリューションズ東日本の多彩な支援が期待されている。

お客さまプロフィール

需要予測・販売計画インタビューユーホー様ロゴ

概要
社名 株式会社ユーホー
設立 1979年12月
本社 〒720-0824 広島県福山市多治米町6-3-5
代表取締役社長 佐藤 哲士
資本金 9,600万円
従業員数 680名

「地域一番店」のホームセンターをテーマに広島県東部、岡山県西部を中心に21店舗を展開。取扱製品はホームセンター(DIY用品、家庭用品等、園芸用品)、エクステリア(インテリア、エクステリア用品)、油類(ガソリン、灯油)、高齢者むけバリアフリー住宅(増改築・リフォーム)、便利屋サービス(水漏れパッキン交換、電球・電池交換、網戸張替、その他)など。とりわけ、「園芸部門」は戦略部門と位置づけて、専門知識を持ったスタッフを配置しています。地元のお客様のニーズを追求し、地域で必要とされる企業として成長し続けています。

お問い合わせ・資料請求

需要予測・販売計画システム「SynCAS」
に関する資料請求・お問い合わせはこちら