ページの本文へ

Hitachi

日立ソリューションズ東日本

持田製薬株式会社 様

需要予測・需給計画ソリューション「Netstock IBP」

「供給不安を引き起こさないこと」 生活やビジネスのインフラを担う企業は、常にこのミッションと戦っている。
製薬会社である持田製薬株式会社もその1社だ。患者さんの生命に関わる医薬品の安定供給維持には、常に精度の高い需要予測が求められる。
一方で高精度の需要予測に割ける人材や時間にも限りがある。同社ではエクセルでの手作業、担当者の経験とカン頼りの需要予測を行っており、時間と手間が掛かることが課題だった。
そこで属人的な業務を見直し、担当者の負担を軽減することができないかを検討するために働き方改革プロジェクトを発足し、需要予測システムの導入を決定した。システムの選定では6社の需要予測ツールを比較し、日立ソリューションズ東日本の提供する需要予測・需給計画ソリューション『Netstock IBP』を選択。予測精度はもちろん、操作性、費用対効果、ベンダーの信頼性など、総合評価での結果であった。
300アイテム中120アイテムの需要予測を自動化し、1アイテム当たり45分掛けていた予測処理を10分まで短縮。業務が大幅に効率化され、「担当者以上の予測精度を実現した」「時間を掛けて精査したいアイテムの予測に集中できる」「上司への承認プロセスも短縮できた」と大きな効果をあげている。

導入のポイント

  • 働き方改革を目指し働き方改革プロジェクトを発足、6社のツールを比較
  • エクセルによる手作業中心の需要予測業務を効率化
  • 20時以降の残業や繁忙期の休日出勤を解消
  • 精度のほか、操作性、費用対効果、ベンダーの信頼性を評価

導入の効果

  • 1アイテム当たり45分掛けていた予測処理を10分に短縮
  • 残業時間の大幅な削減に成功
  • 経験とカン頼りの需要予測から脱却し、予測精度の向上と承認プロセスの短縮を実現
  • ノントラブルで稼働、SEの対応を高く評価

お話を伺った方

持田製薬株式会社様インタビュー

【写真右から】
持田製薬株式会社 医薬営業本部 業務部 部長 畠山 早苗 氏
持田製薬株式会社 医薬営業本部 業務部 業務一 マネジャー 赤澤 宏樹 氏
持田製薬株式会社 医薬営業本部 業務部 専門課長 中山 尚之 氏
持田製薬株式会社 医薬営業本部 業務部 業務一 マネジャー代理 増田 裕介 氏

「先見的独創と研究」を実践

持田製薬株式会社様インタビュー
畠山 氏

持田製薬株式会社の創業は1913年。東京・本郷に薬局を開業し「独創研究」という考えのもと医薬品製造を開始したのが始まり。先見性と独創性にあふれる製品を世の中に送り出し、日本の医療の発展に貢献してきた。自らの存在意義を社是「先見的独創と研究」および企業理念「絶えず先見的特色ある製品を開発し、医療の世界に積極的に参加し、もって人類の健康・福祉に貢献する」に表している。
また、適切な企業活動およびコンプライアンスに努め、持続可能な社会の実現に貢献するための基本姿勢を行動憲章に定め、常に高い倫理観をもった行動を心掛けている。

--「長期ビジョンを『医療・健康ニーズに応えることで、グローバルにも存在価値を認められる特色ある生命・健康関連企業グループとして成長する』と定め、この長期ビジョンを具体化した『2031年のありたい姿』を策定した。現在主力の医薬品関連事業とヘルスケア事業に加えて、バイオマテリアル事業を次世代の柱の一つにするべく取り組み、ニーズを捉えた特色ある製品をラインナップし、グローバル展開も狙う」と、
持田製薬株式会社 医薬営業本部 業務部 部長 畠山 早苗 氏は紹介する。

医薬品関連事業における重点領域は「循環器、産婦人科、精神科、消化器」。特に消化器領域においては潰瘍性大腸炎治療への取り組みに注力しており、軽症から重症まで治療剤をラインナップすることで、治療の選択肢を広げ、患者さんのQOL向上に貢献している。
環境面でのトピックスとしては、2022年7月に竣工した東京都新宿区四谷の新本社ビルが、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)の建築物全体評価において最高ランクの5つ星評価およびエネルギー消費量を50%以上削減できる建物であるとして「ZEB Ready」の認証を得ている。

300アイテムの予測処理に残業の日々

持田製薬株式会社様インタビュー
増田 氏

--「医薬品の供給不安を引き起こさないこと。これが我々業務一のミッションです」と、同社 業務部 業務一 マネジャー代理 増田 裕介 氏は語る。

業務一では、医療機関に安定して医薬品を提供するため、いつどれぐらい仕入れればよいか、日々の調整が求められている。仕入れ過ぎは廃棄リスクにつながり、かといって抑えすぎれば欠品リスクが生じることから、いかに適正在庫を維持するかで日夜苦悩している。
約300アイテムを数名の担当者で分担しており、業務負荷は大きく、繁忙期には夜遅くまでの残業や休日出勤となることもあった。

--「特に1月期は当年だけではなく翌年分の予算計上のための予測処理が必要であり、過去には正月の三が日に出社した経験もあります」(増田氏)

働き方改革プロジェクトを発足し働き方改革

持田製薬株式会社様インタビュー
中山 氏

--「既存のアイテム数も多く、本来時間を掛けて精査が必要な新製品に十分な検討時間を掛けられない状況でした。また、試算に担当者の長年の経験やカンという属人的なものも含まれており、業務の棚卸しも含め、改めてゼロベースでの見直しを図ることにしました」と、畠山氏は経緯を語る。

新製品の場合、経験に基づく判断と各種市場データやマーケティング部の分析結果等を加味し丁寧な需要予測をしなければならないが、それも十分にできていない、アンバランスな状況であった。実務担当者が参加するプロジェクトが発足したのは2018年に入ってから。働き方改革が叫ばれて久しかった。

--「最初からシステム化ありきの検討ではありませんでした。まずは我々の業務をすべて棚卸しして、課題を整理することから始めました。エクセルを整備しての作業効率化や独自システムの構築も候補になっていました」と、働き方改革プロジェクト発足の目的を業務部 専門課長 中山 尚之 氏は説明する。

ここでデジタル技術によるシステム化は避けられないとして、情報システム部門に解決策となるツールの調査を依頼。2018年の11月ごろに、市販されている6社のツールを検討候補に挙げ、プレゼンテーションやデモンストレーションを受けることになった。

精度はもちろん、操作性と信頼性で選択

ベンダーに過去の実績データを渡し、予測値を算出してもらい、実際の結果データと比較することになった。ここで衝撃的なことが判明した。
--「業務部試算の予測値も併せて比較した。比較した6社全て、業務部試算の予測値よりも精度が高く、85%以上の精度を確保でき問題ありませんでした。これにより、ツールを導入することによるシステム化の方針が固まりました」(中山氏)

--「精度以外の条件として、操作性、費用対効果、ベンダーの信頼性の総合力で日立ソリューションズ東日本が提供する需要予測・需給計画ソリューション『Netstock IBP』に決めました」と増田氏は語る。

『Netstock IBP』は日本語のインタフェースであり、操作にもすぐになじむことができた。エクセルとの相性もよく、従来の操作性を大きく変えることなく、システム化ができそうと判断した。予測業務が初めての人でも、抵抗なく操作できると考えられた。
また、SEが親切・丁寧で、情報システム部との作業連携を行ってくれ、疑問や問題も即座に解決してくれた。

120アイテムの予測処理をほぼ自動化

持田製薬株式会社様インタビュー
赤澤 氏

2019年4月に『Netstock IBP』の採用を決定し、現場での試験的な活用を開始した。
サーバから『Netstock IBP』への実績アップロードは連携ツールで自動化。『Netstock IBP』で予測された数値をエクセルにインポートし、必要に応じて手を加える工程となっている。エクセルのバックグラウンドで『Netstock IBP』が稼働していることとなり、業務担当者は使い慣れたインタフェースをほとんど変えることがない。

--「『Netstock IBP』で自動化できるのは過去実績が十分に溜まり、予測精度に大きなブレのない120アイテムとしています。それ以外は製品化してまだ日が浅かったり、需給が不安定だったりするもので、これは『Netstock IBP』で算出した予測値をベースに手動で補正しています」と増田氏は説明する。

この120アイテムについて、従来1アイテムに45分ほど時間をかけて予測していたが、これを10分ほどに短縮することができた。

--「これで膨大な処理時間を削減できるようになり、休日出勤は一切なくなりました。不安のあったアイテムの補正時間も十分にとることができます」と、増田氏は顔をほころばせる。『Netstock IBP』の精度は平均90%。極めて高精度で、社内でも高い信頼を置いている。

--「『Netstock IBP』の出した予測値ですと精度の安心感があり、上長への承認もスムーズとなり、承認プロセスの時間短縮にもなっています」と、同社 業務部 業務一 マネジャー 赤澤 宏樹 氏も補足する。

--「『Netstock IBP』は担当者の感情が入らないのがいいですね。期待や目標値に左右されないので予測値が信用できます」と畠山氏も認める。

『Netstock IBP』はノントラブルで安定稼働

『Netstock IBP』は働き方改革プロジェクトで立案した当初の目的どおり稼働している。
--「ノントラブルで『Netstock IBP』は安定稼働しています。疑問に思うようなことも当初はありましたが、SEの方に相談するとすぐに答えていただけました」と中山氏は評価する。

--「工場でも需要を予測し原材料の手配に応用できると聞いています。工場担当者とも相談して、工場での『Netstock IBP』の活用を検討してみようかと思っています」と、増田氏は今後の展望を語る。

--「新製品の予測精査にしっかりと時間を割き、2023年度に4つの新製品を予定通りに発売することができたのも『Netstock IBP』導入による業務効率化の力によるところが大きいと思います」と、赤澤氏も認める。
『Netstock IBP』は同社の精度の高い需給計画に大きく貢献しているのである。

--「『Netstock IBP』の導入は業務部単独での取り組みでしたが、大きな成功を収めることができました。これを成功事例に、ボトムアップによるプロジェクト遂行を社内各所で進めていきたいと考えています」と、今回の働き方改革プロジェクトの価値を畠山氏は強調する。

お客さまプロフィール

社名

持田製薬株式会社

設立

1913年4月16日

本社

〒160-8515 東京都新宿区四谷1-7

代表取締役社長

持田 直幸

資本金

72億29百万円

事業内容

医薬品等の販売および輸出入

関連リンク

導入製品

お問い合わせ・資料請求

Netstock IBP
  • 画面イメージを交えながらNetstock IBPの概要をまとめたカタログ
  • Netstock IBPの対象業務・導入企業・システム構成・解決できる課題などを
    まとめた製品概要資料
  • 海外輸入向けのリーフレットや導入事例もご覧いただけます

その他、デモ・トライアル・導入相談など、お問い合わせも受け付けております


TOP