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需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ様

需給予測の精度を上げたい、過剰な在庫や欠品を避けたい、全社さらにはグループ会社で統合されたSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)を実現したい……。ほとんどの製造業が抱えているこのような課題を、トータルに解決する部門として創設されたのが、サラヤ株式会社様(以下サラヤ様)のSCM部であった。SCM部ではグローバルなSCMのファーストステップとして「販売・需給計画システム」を構築。そのパッケージとして採用されたのが日立ソリューションズ東日本の「ForecastPRO」と「SynCAS」の組み合わせであった。構築して1年ながら「需給の計画と実績が見えるようになった」「需給予測の影響による欠品率を8割削減できた」などの高い評価を得ている。同社ではグローバルなSCMをゴールに、システムの拡充を進めている。

需要予測支援システム「ForecastPRO」の導入のポイント

  • 新型インフルエンザの猛威をきっかけにSCM部を創設
  • 組織とシステムの両輪で全体最適なSCM実現を目指す
  • コンサルティングから構築まで一貫した対応が可能な日立ソリューションズ東日本に依頼
  • ゴールとなるグローバルSCMの第一歩として「販売・需給計画システム」を構築

需要予測支援システム「ForecastPRO」の導入効果

  • 精度の高い需給予測の見える化を実現
  • 欠品、品薄などの将来の情報共有化を実現
  • 適正な在庫量を維持しながら、需給予測の影響による欠品率8割削減を達成

需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ様 加藤氏、天野氏、土井氏

【写真左】SCM本部 SCM部 企画室 課長補佐 土井 伸郎 氏
【写真中央】SCM本部 副本部長 天野 景清 氏
【写真右】SCM本部 SCM部 部長 兼 企画室 室長 加藤 英雄 氏

O-157事件で社会に貢献

サラヤ様は1952(昭和27)年に創業した衛生関連製品の老舗企業。創業者が手洗いと殺菌消毒ができる石鹸液と石鹸液容器を、日本で初めて考案して事業化。現在は、環境・衛生・健康を3本柱として、家庭用・業務用・医療用に多彩な商品を提供している。 

大気汚染が激しくなった昭和30年代には自動うがい器を開発。多くの事業所や学校はもちろん、劇団など「のど」を酷使する団体でも使用されてきた。 
同社の代名詞ともいえるのがヤシノミ洗剤である。ヤシ油を原料にして、1971年に業務用の植物系中性洗剤サラヤニューSS(ヤシノミ洗剤)を発売。1981年には家庭用も発売を開始し、40年近く続くロングセラーとなっている。

需要予測・販売計画支援システムForecastPRO、SynCAS導入事例サラヤ様
【写真左】「自動うがい器」

需要予測・販売計画支援システムForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ様
加藤氏

--「創業以来60年にわたって、お客様に支持されてきました。現在では生産・販売ともに、グローバル化を本格化させています」

同社 SCM本部 SCM部 部長 兼 企画室 室長 加藤英雄 氏が語るように、近年、海外での販売拠点や生産工場の建設が活発化している。 同社の組織や生産体制に大きな影響を与えたのが1996年のO-157食中毒事件であった。日本全体を巻き込む騒ぎとなり、消毒薬の注文が相次いだ。

--「O-157食中毒事件の時、当社では初めて工場の24時間操業を開始しました。全社が一丸となって社会に貢献できました」
と、同社 SCM本部 副本部長 天野景清 氏は振り返る。

突発的に受注が増えたこともあって、生産体制の抜本的な見直しが図られ、建設されたのが三重県の伊賀工場である。O-157事件と同等の需要を想定し、10ライン整備されたが、建設と時期を同じくして、O-157の騒ぎも収まり、受注が通常の状態に戻ってしまった。

--「さまざまな企画やキャンペーンなどを繰り返して増販を図りましたが、あまり効果がありませんでした。次第に社内では精度の高い需要予測や販売・需給計画システムの構築が求められるようになりました」と、

同社 SCM本部 SCM部 企画室 課長補佐 土井伸郎 氏は語る。

爆発的に注文が殺到!全社パニックで課題解決が急務に

当時、生産計画を立案する部門が3つあった。1つは生産現場である工場。正確な生産数量を導き出すために、主に短期間の生産計画を立てていた。2つ目は購買部門。原材料を購入する必要があるため、短期間の計画をベースにしては間に合わなくなることが多い。そこで中長期的な生産計画を立案し、資材調達に利用していた。そして3つ目が需給調整部である。製品ごとに専任の担当者を割り当て、生産計画立案時に需給状況などから生産量のアドバイスなどを行っていた。

需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ様天野様
天野氏

通常レベルの需要であれば、3部門がそれぞれ独立して計画を立てても問題視されることは少なかった。だが、2009年に発生した新型インフルエンザ騒動で、従来の方法では対応に限界があることが明確になった。新型インフルエンザの猛威はO-157食中毒事件のレベルを大きく超えていたのである。 

営業は大量の受注残を抱え、膨大な量の製品を工場に生産依頼し、納期確認に追われた。工場では全ラインが終日操業し、購買部門に原材料の調達を依頼する。購買部門は既存ルートの購入では対応できず、直接海外まで原材料の調達に走った。

--「新型インフルエンザでは爆発的に注文が増加し、まさに全社パニックになりました。その沈静化に2ヵ月はかかりました」と、天野氏は説明する。 

やがて騒ぎも収まったが、結果的に通常以上の在庫が残った。調達と生産のアクセルとブレーキを調整するための需給計画の一元管理と可視化が急務と社内の誰もが認識し、解決策として同社の示したのが「組織の改革」と「システムの構築」であった。

SCM部の創設

需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ天野様

--「組織改革の柱として断行されたのがSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)部の創設です。ここには生産部門、営業部門、物流部門など様々な部署からメンバーが集められました。SCMの核として社内で強い発言力を持たせるためです」と、天野氏は強調する。

 部長として登場するのが前出の加藤氏だ。営業統括部の元部長であり、営業部門との調整ができる。また、大阪工場と伊賀工場の生産管理部門のトップもSCM部の所属とさせた。これも各工場の状況の把握と調整力を期待されてのことである。

--「工場は同じ品目を一度に大量に生産しようとします。しかし、SCM部では市場に求められる製品をタイムリーに作ることを要求します。究極の在庫量でまかなえることも要求します。この部門毎に異なるKPIを調整するために、工場に発言力のある人材が必要でした」(天野氏)。

需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ加藤様

天野氏自身も需給調整部部長であるとともに、物流部門のトップも兼ねていた。この様に、SCMに関連する部署のリーダを集約して機能させようと、同社ではSCM部の役割を重視していたのである。

--「システムを作ることも重要です。しかし、システムも人あってのこと。組織が強い立場にないと、どのような素晴らしいシステムを構築しても効果を発揮できません」と加藤氏も訴える。

SCM部が責任と権限を持ち商品開発本部や営業部からの情報を得て、生産予定を工場に示し、必要な原材料の準備を購買部門に通達する仕組みが完成した。

販売・需給計画システムの構築

新SCM部の発足と同時に着手されたのが、全社的なSCMの見直しである。以前から日立ソリューションズ東日本のセミナーに参加するなどの交流があったこともあり、まずはコンサルティングを依頼。日立ソリューションズ東日本が窓口になって、東京工業大学と社団法人日本ロジスティクスシステム協会の開発した「SCMロジスティクススコアカード(LSC)」を用いたSCM/ロジスティクスの診断を受けた。この結果を元に、日立ソリューションズ東日本が、「販売・需給計画システム→生産・購買計画システム→部材入出庫管理システム→生産実績管理システム→出荷物流管理システム」のサプライチェーン統合のゴールを提案した。

--「目指すべき目標をトップにプレゼンテーションしたのが2010年1月です。確かにいただいた提案は理想ですが、一気には難しい。優先順位からまずは『販売・需給計画システム』ということで、決済がおりました」と天野氏が経緯を語る。

需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ土井様
土井氏

この「販売・需給計画システム」に採用されているのが需要予測支援システム「ForecastPRO」と、販売計画・在庫補充計画支援システム「SynCAS」であった。

--「新型インフルエンザがおきる以前に需要予測のシステムを探していたこともあり、『ForecastPRO』と『SynCAS』は前から注目していました。この2つのソリューションを使って、全社最適のシステムを構築できます。特に『SynCAS』のアラート機能は業務運用上便利だと思います」と土井氏は認める。

SynCASには、需要予測、実績等のデータを元に需給予測の値に対して、大きく乖離した計画値が設定されたり、需給見通し対して在庫量が不足しそうな場合に、これを検知してアラームを出す機能がある。サラヤ様では、この機能を利用し、需要傾向の変化、生産量の過剰、在庫欠品発生等の情報をアラートで確認している。

工程の見える化と需給予測の影響による欠品率8割削減

需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ土井様

 2010年2月から構築に着手し、稼働を開始したのが翌2011年2月からである。

--「それまで需要予測も在庫管理も生産予定もそれぞれの担当者にまかされており、全体を把握することができませんでした。その数値も経験と勘に頼っている部分もありました。それを『販売・需給計画システム』で一元管理することで、すべてがガラス張りになりました」

と、土井氏は効果を語る。さらに土井氏が注目していたアラート機能が効果を発揮している。

--「現在のサラヤがどのような状況であり、1週間後に欠品がないか、在庫過剰になっていないかも把握できます。危険なレベルに達するとアラートが出され、未然に防ぐことができます。これにより、従来の在庫量を増やすことなく欠品率を8割削減できました」と、土井氏は効果を強調する。

欠品の発生には需給計画以外に、製造工程や資材購買など様々な要因があるが、需給予測の影響による欠品率が8割削減されたという実績には全社的に高く評価され、SCM部の存在と新システムの構築意義をアピールすることができた。

--「例えば役員会議で『2月から4月までは在庫量を多くします』と宣言できます。期末などのピーク時の需要に対応するためです。今まで、在庫を減らすと発言はできても、増やすという発言は考えられませんでした。でも、SCM部には裏付けとなるデータがあります。堂々と主張できるのです」と、加藤氏も変化を語る。

需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ様

グローバルなSCMへ

需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ様

--「現在、システムのグローバル展開を検討しています。当社は中国とタイに工場を持っているのですが、まだシステム管理の範囲外です。これを取り込みたいと考えています」と、土井氏は残っている課題を語る。

--「今回のシステムは、日立ソリューションズ東日本から提案されたゴールの第一歩にすぎません。ゴールを目指して日立ソリューションズ東日本には引き続きお手伝いいただきたいと考えています」と、天野氏は今後の展開と日立ソリューションズ東日本への期待を口にする。

--「システムの真価を発揮させるのはこれからであり、それに欠かせないのが『人』と『組織体制』です。SCM部だけではなく社員全員が在庫とモノづくりに興味を持って欲しいです。システムを社内に広めて使ってもらい、システムをどう生かしていくかを考えるのも我々SCM部の重要な役割と考えています」 」と、加藤氏は『人』の重要性を語る。

例えばSCM部では"社内営業"と呼ぶ需給の調整をする専任者を配置した。当初は経営層から設置に難色を示されたが、システムを機能させるのには必要不可欠と説明し理解を得た。この社内営業は、需給に影響のある事象のうち特に、お客様の接点である営業部門と密に連携し、注文の見通しをくまなく収集し、システムに投入する計画の精度を上げるために一役買っているのである。

『人』と『システム』、この両輪でサラヤのSCMはグローバルな完成像を目指している。

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お客さまプロフィール

需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ様ロゴマーク

概要
社名 サラヤ株式会社
設立 1959年(昭和34年) 創業は1952(昭和27)年
本社 〒546-0013 大阪市東住吉区湯里2-2-8
資本金 4,500万円
従業員数 991人(グループ全体 1,440人)

需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ様本社ビル

サラヤ様は、「世界の衛生・環境・健康」に貢献することを企業の使命にして、日本国内からグローバルにチャレンジを続けています。
その主要製品は、食器用洗剤「ヤシノミ洗剤」、手洗い石鹸液「シャボネット」「ウォシュボン」、植物性洗たく用洗剤「ヤシノミ洗たくパウダー ネオ」、ノンカロリー自然派甘味料「ラカントS」、無添加せっけん「arau.」、うがい薬「コロロ」、食器洗浄機用洗剤「エコウォッシュ」、アルコール製剤「アルペット」など。
一般消費者のお客様からあらゆる企業のお客様に対し、独創的な商品とサービスで、お客様の抱える課題のソリューションをご提案しています。

需要予測・販売計画ForecastPRO/SynCAS導入事例サラヤ様「ラカントS、ヤシノミ洗剤」
【写真左】ノンカロリー自然派甘味料「ラカントS」、【写真右】食器用洗剤「ヤシノミ洗剤」

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