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2013年1月1日までに発表された論文については、本文中の記載が旧社名になっております。ご了承ください。

競合する複数指標の最適化

生産計画は代表的な多目的最適化問題であり、競合する複数の評価指標を最適化することが重要になる。生産計画ソリューションの一つとして提供しているGA(Genetic Algorithm:遺伝的アルゴリズム)機能に、さまざまな計画案を立案する機能を追加した。この機能を用いると、一つの指標だけが特に優れた計画案から、各指標が平均して良い計画案までを一度に立案できる。さらに複数の計画案から、実際に実行する案を一つ選択するために、評価値散布グラフとレーダーチャートから構成される計画選択GUI(Graphical User Interface)を開発した。このGUIにより各計画案の計画値の関係を容易に把握できる。多目的最適化GA機能は優れた最適化能力を持ち、従来のマニュアル調整に代わるものである。多目的最適化の実行中は人間が操作する必要はなく、自動実行できる。また、ユーザは評価値をもとに最適な計画を選択することが可能となる。

並列GAによる生産計画最適化

遺伝的アルゴリズム(GA)による生産計画の最適化処理には長い実行時間を必要とすることが多い。実行時間の短縮方法の一つに、CPUを複数搭載したマシン上でGAの処理を並行に実行させる方法がある。この方法のうち島型GAは、個体集団を複数の部分集団(島)に分割し、それぞれ独立して進化を行う方法である。島型GAは、進化の途中で、島と島の間で個体移住を行う。個体移住により集団に含まれる染色体の多様性が保持され、探索能力が向上する。島型GAでは染色体の多様性維持のため、個体移住を行うタイミングの判定方法が重要になる。個体移住タイミングの判定方法として、従来のバイアスの算出方法を生産計画問題向けに改良したバイアス値監視法と新たに考案した最良評価値監視法を使用し、実際の生産計画問題を使用した実験によりその有効性を確認した。また、島型GAの適用により単に複数CPUを使用する以上に実行時間を短縮できることも確認した。

ビジネスプロセスモデリングツールのシステム開発フェーズへの適用

近年、刻々と変化する企業の業務改革に対応したビジネスプロセスモデルのライフサイクル管理の重要性が注目されている。システム開発フェーズにおいても、上流コンサルテーションフェーズで作成した上位階層のビジネスプロセスモデルとその中の情報システムに関連する設計ドキュメントの整合性をとり、業務やシステムの変化に柔軟に対応したドキュメントのライフサイクル管理が必須である。
今回、IDS Scheer社のビジネスプロモデリングツールであるARIS(Architecture of Integrated Information Systems)を使用して、システム開発フェーズでの設計ドキュメントのライフサイクル管理について評価した。
ARISにはビジネスプロセスモデルのライフサイクル管理のための豊富な機能が実装されている。しかし、システム開発フェーズへのARIS適用の事例はまだ少なく、ARIS自体の膨大なモデル種類や豊富な機能の中からどの部分を使用するかを絞り込み適用方法を確立するがある。
システム開発フェーズの設計ドキュメントを管理するために最低必要な機能を絞り、より簡単にツールを適用することで、システム開発フェーズでの効率向上が見込める。
本報告では、実際にシステム開発フェーズにARISを適用して得られた定性的効果、定量的効果と、そのためのARIS機能、モデル種類、モデル記述方法について説明する。

ミドルウェアを核とした文書管理システムの開発

平成11年5月に情報公開法が成立して以来、政府中央省庁を中心とした情報公開システムの開発が活発化している。これらのシステムは、大量・多様な行政文書ファイルなどの情報を、広く国民に提供可能なWebベースの文書管理システムとして、平成13年4月の法施行により運用段階に入っている。
日立東北ソフトウェア(株)では、文書管理システムを構成するミドルウェア群の開発実績で培った技術と、その開発経験で得たノウハウを活用し、平成11年度後半から平成12年度末までに、多数の中央省庁殿、地方公共団体殿向けの文書管理システム、情報公開システムなどの構築を実現した。これらは、国民一般を対象としたサービス、または業務の効率向上や情報共有を目的としたサービスとして、平成13年度より運用を開始した。

電子申請プロトタイプシステムの開発

行政内部や行政・住民・企業間の業務をオンライン化し、情報ネットワークを通じて情報共有された社会の実現を目指す「電子行政」への取り組みが急ピッチで進んでいる。とくに住民や企業が自宅やオフィスからインターネット経由で申請・届出などの手続きができる電子申請は、電子行政での種々のサービスの重要要件となることが予想される。
本論文は電子行政社会を先取りする形で2000年度に開発した「電子申請プロトタイプシステム」について述べたものである。開発の結果、電子申請システムはベース・フレーム・アプリケーションという3つレイヤから構成され、ベースおよびアプリケーションの機能を部品化することによって開発できることがわかった。

住民情報システム再構築指標の検討

自治体の情報化は住民情報システム、内部情報システム、地域情報システムと範囲を拡充して進展してきた。しかし、従来のシステムでは今後の電子自治体などのシステム化要求に対応することが困難であるとの理由から、業務パッケージソフトウェア(以下 APP: Application Program Productと略す)適用によるシステム再構築を検討する自治体が増加傾向にある。自治体の基幹業務である住民情報システムの再構築では、従来のシステム機能や運用形態の維持、継承が要求され、APP運用での実現と相反する課題が発生する。適用作業のなかで判明してくるAPPと自治体要求の差異をリスクとして捉え、プロジェクト個別に見積もった適用工数にリスクがどの程度含まれているのか判断を行う一つの材料として、過去の他自治体への適用実績から指標を作成した。この指標から算出した工数と個別見積りで工数に乖離があった場合、見積り条件の漏れ、積算根拠の再確認を促すことができる。作成した指標の考え方、適用範囲などについて述べる。

バスダイヤ編成支援システム(GBDiA)を核とした運行系システムの開発

バス事業を取り巻く経営環境は、自家用車の普及および鉄道・地下鉄など公共交通機関の充実に伴い低迷している。このような状況に対し、(株)日立製作所は、1995年にバス事業の柱となる運行計画の立案を支援するバスダイヤ編成支援システム(Genetic Algorithm Based Automatic Bus Diagram Scheduling System:GBDiA)を開発し、バス事業の計画系システムを中心に事業展開を推進してきた。しかし、近年、バス事業者にとっては、規制緩和に伴う新規参入者などの新たな脅威が考えられるようになってきた。
そこで、従来営業所毎に手作業で行ってきた乗務員のスケジュール(交番)の調整業務や、時刻・運賃問合せ応答業務の効率化を目的とし、交番管理システムとインターネットを介した時刻表検索システムを開発した。
開発したシステムは、バスダイヤ編成支援システムの運行計画情報を利用した運行系システムである。今後、計画系のシステムを核とした運行系システムの機能拡充を図り、新たな事業展開を推進していく。

金融機関向け内部監査システムの機能要件に対する考察

金融機関に対する検査の指針となる「金融検査マニュアル」には金融機関の自己責任原則が述べられ内部管理の重要性が示されている。また金融機関の破綻や不祥事件の発生などを背景に、各金融機関では内部監査体制の再構築と組織的な内部統制の確立が重要課題として位置付けられている。
一般的に金融機関の内部監査部門では経営陣直属の下で金融機関自身の業務の監視を行っている。この内部監査業務の効率的かつ効果的な実施を支援するのが内部監査システムである。
本報告では地方銀行で実現した内部監査システムの事例を紹介するとともに導入が検討されているリスク・アセスメントの手法など、これからの内部監査システムに求められる機能要件について考察する。

金融版ポータルサイトの構築を支援する「Email-Navi」

インターネットの普及は企業のマーケティング戦略に大きな変革をもたらした。従来からのテレビ、ラジオや新聞などのメディアに対して、電子メールが持つ「インタラクティブ性」を有効に活用することで、新たなビジネスチャンスを創出することが可能となる。
「Email-Navi」は電子メール自動配信プログラムを核としたソフトウェアであり、配信条件に合致した電子メールをピンポイントでユーザに配信を行うツールである。現在、金融機関では顧客の囲い込みを目的とした「金融版ポータルサイト」に注目が集まっている。
Email-Naviはこのポータルサイト構築に有効なツールである。

Linux適用モデルの分析と提案

近年インターネットは料金の低価格化、ブロードバンド化を背景にマルチメディアコンテンツの普及が急速に進んでいる。そのなかでLinuxはネットワークシステム分野で確固とした地位を占めてきた。ネットワークシステム分野でのLinuxとオープンソースソフトウェアの機能面、価格面の分析をおこなったところ、Linux適用のポイントはシステムの維持、管理を低コスト抑えるところにあると評価した。Linuxとオープンソースソフトウェアを組み合せた安価で信頼性の高いシステムのモデルとして、ロードバランサを使用したWebシステムモデル、また既存のプログラム資産を有効に活用しながらWeb対応するためのモデルとしてCOBOLマイグレーションモデルを提案する。

ミクロ・コミュニティの知識交流システム「inxs」

経営品質の向上を目的として、メールによる知識交流システム「inxs(インクス:Intellectual Exchange System)」を試作した。inxsは、メーリングリストのメンバ間で授受されているメールから内容の類似したメールを探し出し、これを他のメーリングリストのメンバへも配信することにより、知識のミクロ・コミュニティの形成を促し、プロジェクト間の知識交流の「場」を提供する。知識交流では情報提供の容易化と自動化が重要であるが、これを解決するため、inxsがKnow Whoなどの情報を「情報メモ」として収集し、要求元へ自動配信する方式とした。今後は、情報の共有・活用のための諸性能を向上し、俊敏な組織行動を支援するナレッジ・マネジメント・ソリューションとして市場に提案していく予定である。