花笠まつり

「ヤッショ、マカショ・・・」花笠音頭のリズムにのって、艶やかな声が真夏の空に響きわたります。東北4大祭りの一つであり、フラワーハットダンスの名で海外にも知られる花笠まつり。色鮮やかな着物をまとった女性やはっぴ姿の若衆が、紅花をあしらった花笠を手に踊り歩く光景は華麗で絢爛。その起源は、五穀豊穣を願う田植え踊りから始まったとされ、今では約1万人もの人々が参加し一大パレードを繰り広げます。

毎年8月5日～7日の開催期間中に訪れる見物客は、県内外を含めおよそ90万人。十日町をスタートするパレードは、独特のかけ声にあわせて、大通りを約1.2キロにわたって行進。美しい花笠の群れが通りを埋め尽くします。
山形県の代表的民謡としても知られる「花笠音頭」は昔から山形蔵王成沢で歌われていた「土突き唄」が元歌となったといわれ、花笠まつりが東北4大祭りになってから全国的にも有名になりました。祭りとしては以前から、県内の多くの地域それぞれで親しまれてきましたが、山形市内の大通りを舞台に行われるようになったのは昭和38年から。市の花でもある「紅花」に彩られた笠の群れが美しく咲き競うと、山形の夏は最高潮を迎えます。