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Hitachi

日立ソリューションズ東日本

ポスターカレンダー1996年版

「帽子・夏」Hat,Summer
1972年 宮城県美術館所蔵

帽子・夏

ホモ・サピエンスの暦。

 人類が初めて火を手にした時、その明るさにきっと驚いたことでしょう。しかしそれでも夜は、想像できないほどの深い闇が広がっていたに違いありません。無数の星が瞬く夜空には、ひときわ大きな月が浮かんでいました。やがてその形が、ある一定の規則に従って変化すことに気づきます。太陰、つまり月の満ち欠けを基準とした人類最初の暦・太陰暦は、こうして誕生したとされています。ここに「1ヶ月」という概念が生まれたのです。さらに時は流れて。食べ物を得る手段が、それまで主役だった狩猟から農耕へ移り、人類が定住を始めた頃。次第に人口は増え、多くの食べ物が必要となりました。より大きな収穫のために、草木の開花時期や収穫の頃あいを知る必要が出てきたのです。そこで太陽の運行に着目し、季節が移り変わりまた戻ってくることを知るようになります。同じ季節が巡りくる、「一年」という考え方。太陽暦の誕生です。この時、一ヶ月、一年という現代の生活に直接結びつくカレンダーの基礎が生まれました。そして世界中では実に多種多様な暦が考え出されました。本来十日を意味した「旬」は中国から渡ってきた暦の一種で、私たちの生活に馴染んだものになっています。明治時代から日本で使われているのは、一万年でわずか三日の誤差というグレゴリオ暦。一年約365.24日を基本とし、四年に一度の閠年で調節することが知られています。

 私たちの毎日に不可欠な暦について知ることは、人類の文化の進歩をたどることと言えるかもしれません。気が遠くなるような長い時間をかけてつくられた、祖先からの贈り物として。人類の英知の結晶のひとつとして。悠久の時間に思いを馳せながら、冬の夜空を見上げてみてください。さて私たち人類には、いったいどんな「未来の暦」が見えてくるのでしょうか。

 日立東北ソフトウェアでは、昨年12月12日にマルチメディアパソコン向けCD-ROM『AstroMuseum(アストロ・ミュージアム)vol.1わくわく銀河探検/天の川コース』を発売しました。天文を趣味とする社員からの提案を採用し、楽しく遊びながら天文分野の知識を身につけられる教育娯楽ソフトとして商品化されたものです。これは社員一人一人が製品の企画・開発から販売・コンサルティングまでを小さなグループで行う、事業発展の一環でもあります。私たちの商品であるコンピュータ・ソフトウェアは、作って終わりではなく、その後ユーザーの方々にご意見を聞かせていただきながら育てていくのが基本。製造メーカー、文教向けのソフト開発で培ってきた技術にいっそう磨きをかけながら、今後は一般ユーザーの方々にも気軽に使っていただけるソフト開発にも力を注いでいきたいと考えています。より自由で柔軟な企業をめざし、あなたへもっと身近なソフトを。

  1996年。これからの日立東北ソフトウェアにご注目ください。

1996年1月4日掲載 朝日新聞掲載新聞広告より

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